野菜は健康に良いと分かっていても、なかなか毎日の食事で取るのは難しいですよね。
私も朝は忙しくてコーヒーだけで済ませてしまうこともあれば、お昼に食べた野菜はラーメンに乗っていたネギだけだった…なんてことも。
そんな時に、野菜ジュースはコンビニやスーパーで手軽に購入できてとっても便利ですよね。
最近は季節の果物を使ったものやスムージータイプなど、いろいろな種類の野菜ジュースが並んでいます。
でも「本当に野菜ジュースで栄養素が取れるの?」
「野菜ジュースは体に悪いって聞いたことがあるけど大丈夫なの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、野菜ジュースにはどんな栄養素が含まれているのか、
そして野菜ジュースで本当に栄養素は取れるのかについて詳しく解説していきたいと思います!
目次
野菜ジュースに含まれる栄養素って何?
私は普段、お弁当を作って職場に持って行っています。
でも毎日毎日お弁当を作るのって本当に大変ですよね…。
息抜きのために、毎週水曜日はお弁当を作らない日と決めていて、その日は外に食べに出たり、コンビニで買ってきたりしています。
ですが外食やコンビニのご飯では、あまり野菜が取れないことが多いんですよね。
そこで今日は野菜食べてないな、と感じた日には野菜ジュースを飲むようにしています。
でも「野菜ジュースには栄養がないから飲んでも意味がない」という話も聞いたことがあったので、
生野菜と野菜ジュースの栄養素の違いについて詳しく調べてみました!
野菜から野菜ジュースができるまで
野菜ジュースはほとんどの場合、「濃縮還元」という方法で作られています。
これは収穫した野菜をいったん加熱してどろどろのペースト状にして運搬し、工場で水を加えて戻すというものです。
野菜をペースト状にしてかさを減らすことで、一度に多くの野菜を運ぶことができます。
また野菜を腐らせてしまうことが無いので、メーカーにとっては一石二鳥なのですね。
そうして運ばれてきた野菜をブレンドして、野菜ジュースは作られています。
この野菜ジュースに加工するまでに、失われてしまう栄養素と逆に吸収率がアップする栄養素があるのです。
野菜から失われてしまう栄養素
野菜をジュースにする際に、水に溶けない食物繊維は搾りかすとして取り除かれてしまいます。
そのため、野菜ジュースは生の野菜よりも食物繊維の量は少なくなってしまいます。
しかしすべての食物繊維がなくなるわけではありません。
「食後の血糖値の上昇を防ぐ」「お通じ改善に役立つ」などのキャッチコピーが書かれた商品を見たことがありませんか?
これらの商品には難消化性デキストリンという食物繊維が含まれていて、科学的に健康の維持・増進に役立つことが認められています。
そしてこの難消化性デキストリンは、野菜ジュースにも含まれています。
果物入りの野菜ジュースよりも、野菜だけで作られた野菜ジュースの方が、食物繊維が多く含まれている傾向があるようです。
野菜を運搬するときに、野菜を加熱してペースト状にすると説明しましたが、熱に弱いビタミンCなどは加熱によってほとんど失われてしまいます。
そのため、メーカーは失われた栄養素を後から添加して補っていることが多いです。
後から栄養素を添加しているなんて、体に悪いんじゃないの?
いいえ、体に悪いということはありません。
もともと野菜に含まれているビタミンCと、添加されたビタミンCの構造はまったく同じです。
サプリメントや化粧品に使われているビタミンCと同じです。
ビタミンCは普段の調理でも加熱によって失われてしまうので、むしろ野菜ジュースはビタミンCを効果的に取るのに適していると言えそうです。
また熱に強いビタミンやミネラルは、加熱の影響を受けないので野菜の栄養素を丸ごと取ることができますよ!
「野菜ジュースには栄養がない」というのは、この加工する過程で食物繊維やビタミンなどの栄養素が失われてしまうからのようです。
確かに失われてしまう栄養素もありますが、その分あとから添加物などで補っていますし、野菜を絞ったものなので体に悪いということもありません。
砂糖がたっぷり入った炭酸飲料や、黄色いビタミンドリンクを飲むのに比べたらはるかに健康的ですよね。
生野菜よりも吸収率がアップする栄養素
さらに、野菜ジュースにすることで吸収率がアップする栄養素もあるのです!
吸収率がアップするってどういうこと?
野菜の栄養素は固い「細胞壁」によって守られています。この「細胞壁」を壊さないと栄養素を上手く吸収することができません。
野菜ジュースにするときに加熱したり、すりつぶしたりします。この過程で「細胞壁」が壊れて、中の栄養素が吸収しやすい状態になるのです。
風邪を引いたときに柔らかく炊いたお粥を食べたり、すりおろしたリンゴを食べたりした経験はありませんか?
実はあれも栄養素の吸収率を良くするための昔からの知恵なんですよ。
生の野菜を食べるより、なんとリコピンは3.8倍、β‐カロテンは1.5倍も吸収率がアップするんです!
サラダなどの生野菜はたくさん食べるのが難しいですし、野菜ジュースで効率的に栄養素が取れるなら嬉しいですよね。
野菜ジュースの嬉しい健康効果
野菜ジュースには野菜の栄養がたっぷり詰まっています。
それにいろんな種類の野菜の栄養素を一気に取れちゃうのが、野菜ジュースのスゴイところですよね!
野菜ジュースを飲むことで、どんな健康効果があるのか見ていきましょう。
便秘を防いでくれる
野菜ジュースに含まれる食物繊維には、大腸内でビフィズス菌のエサになって腸内環境を整えてくれたり
便の量を増やしたりして、便秘を防いでくれる働きがあります。
しかし野菜ジュースには水に溶けない不溶性の食物繊維はほとんど含まれていないので、注意が必要です。
食物繊維は野菜だけでなく芋類やナッツ類、豆類などに多く含まれているので、これらの食品も組み合わせて食べるようにしたいですね。
太りにくくなる
野菜ジュースに含まれるビタミンやミネラルは、炭水化物などの栄養素をエネルギーに変える手助けをする働きがあります。
つまりビタミンやミネラルが不足すると、うまくエネルギーに変換することができずに、同じ摂取カロリーでも太りやすい体になってしまうのです。
ダイエットをしようと思ったときに、まず食べる量を減らす人は多いですよね。
もちろん食べ過ぎてしまうのは良くないですが、食べる量を極端に減らしてしまうと、ビタミンやミネラルも不足してしまいます。
ダイエットに成功して食事の量をもとに戻すと、太りやすい体になってしまっているのでリバウンドしやすくなってしまいます。
野菜ジュースにはビタミンやミネラルなどの栄養素が含まれているので、ダイエット中の力強い味方です。
美肌になる
野菜ジュースにはコラーゲンの生成に必要なビタミンCや、美白効果のあるビタミンB群などが豊富に含まれています。
「最近肌がくすんできたような気がする」
「肌が乾燥している」
こんな悩みを持つ方は、もしかしたら野菜不足が原因かもしれません。
野菜ジュースなら、手軽に飲むことができるので一度試してみてはいかがでしょうか?
風邪を引きにくくなる
ビタミンやミネラルは、体の調子を整えたり、粘膜を強くしたりする働きもあります。
特に緑黄力野菜に多く含まれるビタミンAは、鼻や喉の粘膜を強くするので細菌やウイルスが体の中に入ってくるのを防いでくれます。
しかし防ぎきれずに体の中に入ってしまった細菌やウイルスがいたときに、撃退してくれるのが免疫細胞です。
実は、この免疫細胞は70%が腸内に存在していると言われています。
野菜ジュースには腸内環境を整える食物繊維も含まれているので、健康に過ごすために野菜ジュースを飲むのはとても効果的だと言えそうです!
野菜ジュースを飲めば野菜は食べなくても良い?
野菜ジュースの健康効果についてたくさん見てきましたが、注意しなければいけないこともあります。
それは「野菜ジュースを飲んでも、野菜を食べたことにはならない」ということです。
野菜ジュースに加工する際に、水に溶けない食物繊維は失われてしまいます。
それにジュースなので、噛んで食べるということがありません。
「噛んで食べる」と満腹感も得られますし、脳を刺激して記憶力や集中力が高まると言われています。
手軽にすぐ飲めるというのは野菜ジュースのメリットですが、野菜ジュースばかりに頼るのも良くないということですね。
普段の食生活に気を付けながら、どうしても不足してしまう野菜を野菜ジュースで補う、という気持ちが大切です。
野菜ジュースのおすすめの飲み方!より効率的に飲むには!?
さまざまな種類が発売されている野菜ジュース。
野菜ジュースの選び方や飲み方によって、その栄養効果が変わるのをご存じですか?
せっかく飲むならおいしく、効率的に栄養素を摂取しましょう!
野菜ジュースの選び方
野菜ジュースの中には、野菜だけで作られているものもあれば、半分以上が果物で出来ているものもあります。
果物入りのものは甘くて飲みやすいですが、栄養素では野菜100%のものに劣ります。
野菜そのものの味が好きな方には野菜100%ジュースがおすすめです。
しかし健康のため、と無理して飲むくらいなら果物入りの野菜ジュースを選びましょう。
また最近では野菜の栄養素にプラスして、ポリフェノールや鉄分などの栄養素が取れる野菜ジュースもたくさん発売されています。
肌荒れが気になる方はビタミンCが多く含まれているもの、貧血気味だという方は鉄分が含まれているものを選ぶと良いですよ♪
ダイエット目的で飲むなら食事の30分前に!
よく「食事するときはまず野菜から食べましょう」と聞きますよね。
あれは野菜に含まれる食物繊維やビタミンがまずお腹に入ることで、食事による血糖値の上昇を抑えてくれるからです。
野菜ジュースでも同じことが言えます。食事の30分くらい前に野菜ジュースを飲むと効果的です。
けっこうお腹も膨れるので、食べる量も自然に減らすことができますよ。
実際に私もパン2個と野菜ジュースを一緒に買ったときに、先に野菜ジュースを飲んだらパン1個でお腹がいっぱいになってしまいました。
それに野菜ジュースを飲んだ時の方が、腹持ちが良いんですよね。
おそらく野菜ジュースに含まれている食物繊維のおかげだと思います。
食事の前に飲むだけなので、ぜひあなたも試してみてください♪
飲んではいけない時間帯!?
栄養たっぷりの野菜ジュースですが、22時以降に飲むのはおすすめしません。
夜食べた後に運動をする人はあまりいませんよね?
あとは寝るだけ、という方が多いと思います。
特に果物入りの野菜ジュースは糖分が高いものが多いので、夜遅くに飲むと太ってしまう可能性があるので注意が必要です。
まとめ
- 野菜には健康に欠かせない栄養素がたくさん含まれている
- 野菜を野菜ジュースに加工する過程で、失われてしまう栄養素と吸収率がアップする栄養素がある
- 普段の食生活で不足してしまう野菜の栄養素を、野菜ジュースで補うことができる
- 野菜ジュースの種類や飲む時間によって、より効果的に栄養素を取ることができる
いかがでしたでしょうか。
野菜ジュースだけで野菜の栄養素を全て取ることは難しいですが、
「今日は野菜食べてないな」と思ったときに手軽に飲めて、栄養たっぷりの野菜ジュースは忙しい現代人の力強い味方です。
野菜ジュースをおいしく、効果的に飲んで健康的な生活を送りましょう!