大根は「大きい根っこ」という名の通り、根の部分がメインのイメージですが、葉の部分も美味しく食べられます。
大根の葉はカットして売っているものが多く、葉付きで購入しても食べ方がわからず処分する人もいるのではないでしょうか。
大根の葉を食べる際に注意すべきことはありますが、実は捨てるのはもったいないほど豊富な栄養があるのです!
せっかく購入したまるごと1本の大根、美味しく食べられて体に良い栄養もあるなら嬉しいですよね。
この記事では大根の葉で注意すべきことと、どのような栄養が含まれているのかを解説します。
最後に大根の葉のおすすめレシピも紹介するので、ぜひ美味しく食べてみてくださいね♪
目次
大根の葉で注意することは3つ!対策も紹介
大根の葉の注意すべきことは3つありますが、とても簡単なことばかりです。
大変な下準備はなく、大根の葉をより安心して美味しく食べる方法なので気軽に読んでくださいね♪
【苦みとシュウ酸】アク抜きをする
「大根の葉は独特な苦みがあって苦手」という声がありますが、その苦みの原因はシュウ酸という成分のアクです。
シュウ酸は熱に弱いため、塩を少し入れたお湯で3分ほど茹でることであく抜きができます。
ほうれん草と比べると大根の葉はシュウ酸が多くはありませんが、苦みやえぐみの原因にもなるのでアクは抜いておきましょう。
【農薬の付着】流水で洗う・塩ゆでする
大根の葉は育つとき地上に出ていたものの為、農薬の残りが不安という声があります。
雨や微生物により付着した農薬は減少、消失するという情報もありますが、気になる方は食べるのに不安がありますよね。
農薬を落とすのには下記の方法が効果的といわれています。
農薬の落とし方
- 流水でしっかり洗う
- 少量の塩で茹でる
塩で茹でることで、アク抜きも兼ねているのでより安心して食べることができますね。
【根の栄養を吸い上げる】根は切り離し保存
葉付きの大根はそのまま保存すると、葉が根の栄養を吸い上げ、根がくたくたになるのを早めるため注意が必要です。
大根の葉だけすぐに切って調理したり、すぐ使えない部分は冷凍したりして保存する方も多いようです。
とりあえず葉物の下処理だけした
ほうれん草は洗って適当な大きさに切って小分けにしてそのまま冷凍❄️
大根の葉は茎側をふりかけに、葉側はお味噌汁の具用にちょっとだけレンチンしてから小さく刻んでこれも冷凍❄️ pic.twitter.com/QoUSSRu3jC— kaoring❄️works (@kaoringworks) December 24, 2022
引用 Twitter
大根の葉の保存方法を3通り紹介しますので、使う日や用途に合わせて保存してくださいね。
大根の葉は栄養豊富な緑黄色野菜!成分と効果を紹介♪
食べるからには、どんな栄養が含まれているのか気になりますよね。
実は大根の葉の部分はカロテンという成分の含有量が多い「緑黄色野菜」なのです。
それでは、大根の葉に含まれる栄養とその効果を詳しく説明していきます。
大根の葉には根に含まれない栄養もある!
大根の葉は緑黄色野菜ですが、大根の根はカロテンが基準値でない淡色野菜と呼ばれ、葉と根で含まれる栄養素や量が違います。
野菜の一日摂取目安量について厚生労働省は、一日の野菜摂取量の目標は350g、そのうち120gは緑黄色野菜であることが望ましいとしています。
大根の葉に含まれる代表的な栄養と、大根の根、その他の緑黄色野菜とを比べて見ましょう。
可食部100gあたりの数値
大根の葉 | 大根の根 | にんじん | ほうれん草 | |
---|---|---|---|---|
βーカロテン | 3900㎍ | 0㎍ | 6700㎍ | 4200㎍ |
ビタミンC | 53㎎ | 11㎎ | 6㎎ | 35㎎ |
ビタミンK | 270㎍ | Tr㎍ | 18㎍ | 270㎍ |
鉄 | 3.1㎎ | 0.2㎎ | 0.2㎎ | 2.0㎎ |
葉酸 | 140㎍ | 33㎍ | 23㎍ | 210㎍ |
カリウム | 400㎎ | 230㎎ | 270㎎ | 690㎎ |
カルシウム | 260㎎ | 23㎎ | 26㎎ | 49㎎ |
食物繊維 | 4.0g | 1.3g | 2.4g | 2.8g |
引用 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※Trは記載値に満たない微量を示す
成分表を見ると、大根の葉は根には無い栄養があることに加え、ほうれん草よりも鉄分が豊富なこと、カルシウムが多いことなどがわかります。
しかし、アク抜きで茹でることで栄養が失われるのではないかが心配ですよね。
大根の葉とほうれん草を茹でた場合、どのように栄養素が変化するかも比べてみました。
可食部100gあたりの数値
大根の葉 | ほうれん草 | |
---|---|---|
βーカロテン | 3900㎍→4400g | 4200㎍→5400 |
ビタミンC | 53㎎→21㎎ | 35㎎→19㎎ |
ビタミンK | 270㎍→340㎍ | 270㎍→320㎍ |
鉄 | 3.1㎎→2.2㎎ | 2.0㎎→0.9㎎ |
葉酸 | 140㎍→54㎍ | 210㎍→110㎍ |
カリウム | 400㎎→180㎍ | 690㎎→490㎎ |
カルシウム | 260㎎→220㎎ | 49㎎→69㎎ |
食物繊維 | 4.0g→3.6g | 2.8g→3.6g |
大根の葉とほうれん草は同じ量だと、茹でてもやはり鉄分は大根の葉の方が多いのですね。
ビタミンCや葉酸、カリウムなどはやはり茹でると減ってしまいますが、カロテンとビタミンKは加熱することで増えています。
茹でても栄養豊富なことは変わらないので、安心して食べてくださいね。
大根の葉が持つ栄養の嬉しい効果一覧
大根の葉が持つ栄養にはどのような効果があるのかをまとめました。
βーカロテン |
|
ビタミンC |
|
ビタミンK |
|
鉄 |
|
葉酸 |
|
カリウム |
|
カルシウム |
|
食物繊維 |
|
大根の葉には血管、皮膚、骨の維持や、免疫力を高める効果のある栄養素がしっかり入っています。
大根の葉のレシピおすすめ3選!ご飯のお供や汁物に♪
大根の葉はアク抜きしても少し苦みが残りますが、その味が好きな方も多く味付けで美味しくすることもできます。
ご飯のお供や汁物、鍋などにぴったりな大根の葉を使ったおすすめレシピを紹介します。
①大根の葉とジャコ炒め
大葉の葉とジャコの組み合わせはとても人気で、レシピも良く出ています。
材料 | |
大根の葉 | 1本分 |
ジャコ | 適量 |
めんつゆ | 小さじ2 |
ごま油 | 大さじ1 |
【作り方】
- 大根の葉を細かく切る
- フライパンにごま油を引き、大根の葉を入れて炒める
- 好きな量のジャコを入れる
- 火を弱火にし、めんつゆを混ぜる
シャキシャキ感を残すために、炒めすぎないのがおすすめです。
めんつゆでなく塩で味付けしているレシピもありますが、葉の苦みはめんつゆの方が気にならなくなるという声がありました。
②大根の葉のお味噌汁
大根の葉のお味噌汁は、茎のシャキシャキする部分か葉の柔らかくなる部分かで食感が変わるのでお好みの場所を使ってください。
材料(2人分) | |
大根の葉 | 30g |
木綿豆腐 | 1丁 |
和風顆粒だし | 小さじ2/1 |
水 | 300cc |
みそ | 大さじ2 |
【作り方】
- 大根の葉と豆腐を食べやすい大きさに切る
- 鍋に水、和風顆粒だし、豆腐を加え中火で2分煮る
- 大根の葉を入れ、味噌を溶き入れて少し煮たら完成
他に好きな具を入れてレシピをアレンジするのもおすすめです。
③大根の葉入りキムチ鍋
大根の葉と根両方を使ったキムチ鍋のレシピで、大根の葉はお鍋に入れると柔らかくなり、たくさん摂れるのでおすすめです。
材料(4人分) | ||
大根の葉 | 200g | |
大根の根 | 300g | |
豚バラ肉薄切り | 300g | |
絹豆腐 | 2丁 | |
えのき | 2袋(200g) | |
キムチ | 300g | |
A | 水 | 1200cc |
酒 | 大さじ2 | |
みりん | 大さじ2 | |
みそ | 大さじ4 | |
和風顆粒だし | 小さじ2 | |
ごま油 | 大さじ2 |
【作り方】
- 大根の根と葉を食べやすい大きさに切る
- えのきは根元を切り落として、半分に切ってからほぐす
- 絹豆腐は1丁6等分に切る
- 鍋に水を入れ中火で沸かし、豚肉を加え火が通るまで煮る
- アクを取り除いたら残りのAを入れ、味噌を溶かし混ぜる
- 大根の根、豆腐、えのきを加え火が通るまで煮る
- 大根の葉とキムチを加え2分ほど煮れば完成
まとめ
- 大根の葉はシュウ酸、農薬の付着に注意し、流水で洗いアク抜きをすると良い
- 大根の葉は保存方法にも注意が必要で、根と切り離して保存したほうが良い
- 大根の根にはない種類の良い栄養が、大根の葉に豊富に含まれている
- 大根の葉の栄養は、血管や皮膚を健康に保ったり、免疫力を高めたりする効果がある
- アク抜きをしても大根の苦みは少し残るが、味付けで美味しく食べられる
- ご飯のお供や汁物、鍋物など大根の葉は様々な料理に入れられる
大根の葉が栄養豊富なことがわかると、葉付きの大根を目にしたら買いたくなるのでは無いでしょうか。
ぜひ葉付きの大根を見かけたら、葉まで美味しく食べてみてくださいね♪