※ 当サイトではアフィリエイト広告を利用しています。




木酢液が危険なのは原液使用する場合!5つの効果と適切な使い方を解説

記事内に広告が含まれています
木酢液がガーデニングにいいともらったけど、どう使うの?危険って言われてるみたい…

人からすすめられても何に効果があるのか・どう使えばいいかわからないと不安ですね。

木酢液は、確かに危険な成分も含まれています。

木酢液が危険と言われている理由は、強い酸性とホルムアルデヒドによるものです。

しかし、木酢液の特徴を理解し、正しい使用方法を守れば、危険をさけることができますよ。

木酢液を上手に使うことで、生命力あふれた植物を育てることができ、土壌さえも良くしてくれる働きがあるのです。

この記事では、木酢液が危険と言われる理由と注意点、使用することでどんなメリットがあるかを解説します。

用途に応じての使用方法も説明します。

木酢液についての知識が理解でき、木酢液のエキスパートとなれるでしょう。

木酢液が危険と言われる理由は酸性とホルムアルデヒド

木酢液が危険と言われるのは、強い酸性と毒性の強いホルムアルデヒドが含まれているという特徴があるからです。

2つの特徴が人にどんな影響があるのか、どのように対処したらいいのかを解説していきます。

木酢液は強酸性!原液使用や飲用できない

PH(ペーハー)を聞いたことがあるでしょうか?

小学校高学年で、習う事が多いですよね。

PHとは水溶性の性質(酸性~アルカリ性)の程度をあらわす単位で、水溶液中の水素イオンの濃度で決まる

PHの値が小さければ小さいほど、酸性に傾きます。

酸性からアルカリ性のPHはこの通りです。

液性 PHの範囲
酸性 3.0未満
弱酸性 3.0以上6.0未満
中性 6.0以上8.0以下
弱アルカリ性 8.0を超えて11.0以下
アルカリ性 11.0を超えるもの

木酢液の原液のPHは、1.5~3.7で酸性です。

強い酸性のため、原液で使用しないことが大切です。

原液のままでは、植物にダメージを与え、人の皮膚にもピリピリとした刺激が起こる可能性があります。

木酢液は発がん性あり!希釈で危険性は低下

木酢液は、原料や作り方が違うと、抽出される液の色も変化し含まれる成分も変わります。

しかし、大半にいろんな種類のアルデヒド類が含まれています。

アルデヒドは有機化合物の総称で、木酢液にはホルムアルデヒドという成分が多く含まれています。

ホルムアルデヒドとは

  • 刺激臭があり、無色で可燃性のある気体
  • シックハウス症候群の原因となる物質で、粘膜を刺激するため、涙が出る・鼻水が出る・のどの痛み・咳などが起こる
  • 国際がん研究機関によると粘膜障害以外にも、発がん性があり、咽頭(いんとう)がん等の原因となるとされている
じゃあ、木酢液は使わない方がいいんじゃないの?

その不安はよくわかります。

しかし、木酢液の危険な部分だけをとらえて、使わないと結論づけるのは早いでしょう。

ホルムアルデヒドが人にどんな影響があるか、予防策について解説します。

ホルムアルデヒド空気中濃度と人への影響

ホルムアルデヒドは気体のため、空気中にただよいます。

室外であれば、時間が経つと空気と混ざり拡散されますが、室内の場合や濃度が高い場合には、人が呼吸するたびに体に悪影響が出ます。

空気中にどれくらいのホルムアルデヒドがあると、悪影響があるのかを表にまとめました。

ホルムアルデヒド空気中濃度(ppm) 有害症状
0.2ppm 目の刺激(3時間以上暴露)
1~2ppm 目や鼻に違和感
4ppm 涙が出る
10ppm 正常な呼吸が困難
50ppm 5~10分で急性中毒・肺炎で死亡の可能性

表のようにホルムアルデヒドは、少ない量でも人への悪影響が大きく出ることがわかります。

60種類の市販木酢液中に含まれるホルムアルデヒド平均値は、274.5ppmです。

原液のまま噴霧すると、高濃度のホルムアルデヒドを吸込み、体にとても危険なことがわかりますね!

そのため木酢液は、原液で使用するのではなく、希釈して使用することが大前提となります。

110ppmホルムアルデヒドを含む木酢液を200倍に薄め200cc/1㎡散布したところ、空気中にホルムアルデヒドは検出されなかった

引用 日本木酢液協会

ホルムアルデヒドは希釈することで、人への危険は避けられるのですね!

少し不安が和らいだでしょうか?

少しは安心したけど、まだ心配はあるな

木酢液の元は炭焼きで出る蒸気!良質な液の見分け方

ここで、木酢液について簡単に解説しましょう。

木酢液は、木炭を焼くときに出る水蒸気や煙を冷やし、液体にしたものです。

引用 日本木酢液協会

木材を焼いて抽出した液体は数カ月静置し、ろ過をすることで、不純物が取り除かれたものが木酢液となります。

上澄みが木酢液・下層が木タール・沈降タールと呼ばれるもので、木酢液で使用するのは、一番上の上澄みですね。

木酢液は、水分90%・酢酸5%・その他アルコール類・エステル類など200種類の有機成分が含まれています。

有機成分の中に、ホルムアルデヒドも含まれているのです。

木炭となる材料
広葉樹 ナラ・シイ・クヌギ・ブナ・カシ
針葉樹 スギ・ヒノキ・マツ

焼く木炭の材料は、広葉樹・針葉樹どちらもありますが、広葉樹の方がより質が高いとされています。

ウルシ・ハゼノキ・クスノキなど植物に有害成分が含まれる樹木を、材料としたものは避けましょう。

それらの樹木自体に、人体に影響のでる悪影響が出る成分が含まれているからです。

樹木 有害成分と症状
ウルシ
  • ウルシオールが皮膚のかぶれを起こす
  • 赤みや湿疹がでることもある
ハゼノキ
クスノキ
  • 樟脳(しょうのう)という天然素材の防虫作用がある

また基本的に防腐・防虫処理された木材は、木酢液の原料として適していません。

木酢液を手作りすることは、通常難しいでしょう。

木炭を焼いて水蒸気のさせるための窯が必要になり、完成までに時間と手間がかかることが理由です。

そのため木酢液は、市販のものを購入することになります。

購入するには、どんな木酢液を選べばよいのでしょうか?

ここで、木酢液の選ぶ基準を解説します。

良い木酢液の見つけ方

良い木酢液の特徴 内容
  • 黄色や赤褐色
  • 濁りのないもの、透明に近いもの
匂い
  • 燻製の香り
  • 嫌悪する刺激臭のものは避ける
不純物
  • 浮遊物がない
  • 茶色く濁った木酢液はタールが残っている
  • 安定静置や蒸留精製により危険成分(タールなど)を取り除いた木酢液は透明度が高い
原材料
  • 広葉樹が望ましい
  • ラベルに原材料の記載がないものは避ける
  • クヌギ・ナラ・ブナ・ウバメガシなどの広葉樹から作ったものは良質
  • 建築資材の廃材を利用したものは避ける
PH(ペーハー)
  • PH2.8~3.2の間のものを選ぶ
  • PHが極端に低い場合は、薄めて酢酸などでPH調整をしている可能性あり
  • PHが高い場合は、水で薄めている可能性あり
静置時間
  • 六カ月以上静置し、ろ過精製したものを選ぶ
  • 静置後上層の油とタールを除いてろ過したものは発がん性物質が除去されている
匂い
  • 燻製の匂いはOK
  • 酢のような刺激臭のものは良くない
有機酸含有率
  • 10%以下のものを選ぶ

木酢液を購入する際に、これらの点に注意し、選ぶとよいでしょう!

商品の見極めポイントがあるとわかりやすい!

木酢液の効果は5つ!ガーデナー必見♪いいことずくめ

木酢液には、植物を育てるためにとても良い効果があります。

主に5つの効果があるので、詳しくみていきましょう。

効果①土壌の殺菌効果!イネ苗のもち病を防止

木酢液の効果の一つ目は、殺菌効果です。

植えた植物の病気を予防し、土壌の消毒に効果的なのです。

土壌の消毒

作物を植える前に、20~30倍程度の高濃度希釈液を1㎡あたり5~6Lを土に散布します。

散布後、7~10日後に植物を植えるとよいでしょう。

農薬との併用

木酢液を400~1000倍になるよう希釈し、農薬に混ぜて葉の表面に撒くと、葉の農薬の吸収がよくなります。

これは木酢液の油分によって、浸透性を高め、農薬をより安定させるために起こります。

植物の病気予防

主に、イネ苗のいもち病を予防することができます。

50倍に希釈した木酢液に、イネ苗を24時間浸した後200倍に希釈した液を苗期に散布すると、病気を予防できるのです。

殺菌効果だけをみても、色んな用途があることがわかりますね。

効果②土壌改善効果!微生物の増殖と堆肥作り

土壌の有用微生物を増やす

200~400倍に希釈した木酢液を、土壌表面に散布します。

有用微生物が増殖することで、病原菌が減少し植物が丈夫に育ちます。

米ぬかや腐葉土の肥料を加えた土壌に、木酢液を散布するとより有用微生物の増殖が起こりますよ。

堆肥作りの活用

堆肥とは、イネのわらや落ち葉・食品の残りなどの有機物を微生物の力で分解させたものを言います。

木酢液には、堆肥を発酵・熟成させる作用があります。

木酢液を堆肥つくりに使う水に混ぜて100倍に希釈することで、濃度が濃くなりすぎることを防ぎます。

濃度が濃すぎると殺菌力が強くなり、堆肥つくりには適しません。

以上のように、植物の土壌にとって、良質なものに改善する効果があるのです。

効果③植物の生長促進効果!根や茎も丈夫に!

植物がミネラル成分の吸収することを助ける

土壌には、人間を構成するのに必要なカルシウム・鉄・亜鉛などの多くのミネラルが含まれています。

しかし、土壌中のミネラルは、水に溶けていないと植物が吸収することは難しいです。

木酢液に含まれる酢酸などの有機酸が、土壌中のミネラルを吸収しやすい形に変えることで、植物に吸収されやすくなるのです。

植物の根や芽の生長促進

低濃度の木酢液を植物に散布すると、根や芽の生長が促されます。

例えば、芝の場合は0.5~1Lを50Lになるよう希釈し、月1回散布すると葉や根の生長が促進されることがわかっています。

木酢液には、ミネラルの吸収を促し、植物に直接成長を促す効果があるのです。

効果④虫や動物への忌避効果!煙臭がポイント

木酢液は、燻製の匂い・少し焦げ臭い匂いがします。

煙に似た匂いを察知すると、動物は本能的に逃げるようプログラムされています。

それは山火事に巻き込まれないよう、逃げるための防衛本能なのです。

嗅覚が優れている犬はもちろん、イノシシ・イタチ・シカ・タヌキ・ネズミにも効果があります。

木酢液は、害虫・害獣が嫌う匂いや成分で、対象の動物が近寄らないような忌避剤(きひざい)としての効果があります。

効果⑤臭い消し効果!煙の香りで天然の消臭剤

木酢液の消臭成分による臭いの中和作用と、独特な燻した(いぶした)香りで、消臭効果があります。

特に、ゴミ置き場・下水・畜舎の悪臭などに最適です。

床・排水溝・生ごみ・ペット用具に50~200倍に希釈した木酢液を噴霧するか、雑巾に浸し拭く方法がありますね。

以上のように木酢液の5つの効果について、解説しました。

危険なことは原液使用しないことで避けられるし、効果が5つもあるのはいいね!

次は、どのようにして使うのか・使うときの注意点を解説します。

木酢液の使い方は希釈倍率で変化!関連する法と注意点

この章では、木酢液の具体的な使い方を希釈倍率別に解説していきます。

また、木酢液はどのようなものか、使用上注意すべきことを、法律の観点から明らかにしますね。

木酢液は必ず希釈して使う!用途別の希釈倍率

木酢液の使い方は、必ず希釈することが必須です。

希釈倍率によって、使用効果は違うので注意しましょう。

  • 0倍~100倍:殺菌作用・消臭作用
  • 200~300倍:作物の生育抑制
  • 500~1000倍:作物の成長促進

では、順番に解説していきます。

木酢液を0~100倍に希釈:殺菌作用・土壌改良作用

0倍はすなわち原液のままですが、原液を使用することはおすすめしません。

理由は、酸性の濃度が高いこととホルムアルデヒドの作用が強くでるためです。

20~30倍の農耕度の希釈液を土壌に散布すると、土壌の消毒ができます。

植物を植える10~14日前に行うことで、土壌中で木酢液が分解され、植物に影響なく育てることができるのです。

また、30~100倍に希釈したものは、消臭剤として効果的です。

希釈した木酢液を、じょうろや噴霧器で散布すると生ゴミや畜舎などの悪臭対策に最適なのです。

木酢液を200~300倍に希釈:植物の生育抑制・害虫や害獣除け

0~100倍ほどではありませんが、比較的高濃度のため雑草の生育を抑制・害虫害獣除けとしての使い方もできます。

センチュウ・アブラムシなどの害虫が、植物に近付けなくなる他、犬や猫・その他の動物除けにも効果があります。

ただし、植物の葉の表面に散布すると、濃度が高く葉の表面に斑点が出る可能性があり、注意が必要です。

200~400倍に希釈した液を土壌表面に散布すると、土壌中の有用微生物の増殖が起こります。

有用微生物が増殖すると、病原菌を減少させることに繋がるのです。

米ぬかや腐葉土などの肥料を混ぜた後に、木酢液を散布するとより効果があるのです。

散布の場合は、徐々に濃度をあげていくことにしましょうね。

木酢液を500~1000倍に希釈:植物の成長促進

植物の芽や根の生長を促進する作用があり、10~15日おきに散布するのがいいでしょう。

木酢液は濃度によって、用途がまったく違うものになることがわかりましたね。

目的別に濃度がわかるから、使いやすい!庭の植物に試してみるね!

木酢液は濃度によって、成長を抑制したり促進したりと、反対の使い方となることを覚えておきましょう。

木酢液は農薬や医薬ではない!法律の位置づけ

木酢液は、農薬でも医薬品でもありません。

以前は、殺菌用農薬として登録されていましたが、現在では登録が失効しています。

農薬取締法は、平成14年12月に改正されています。

改正とともに、農薬効果がある薬剤で安全性が明らかなものは「特定防除資材」として指定をうけることになりました。

木酢液は、ホルムアルデヒドの含有量が問題となり、特定防除資材の指定が保留となっています。

木酢液は、JAS規定で、有機農産物生産用の土壌改良材として認められていますが、農薬とは認められていません。

そのため、木酢液の効能をうたっての販売は原則できません。

木酢液は、特定防除資材の候補の一つとして検討が進められているところです。

特性防除資材の候補となっているものは、使用者が農薬効果を信じて自己責任で使用する場合には、取り締まりの対象にはなりません。

また医薬品でのないため、医療的な効果があると言って販売することもできません。

水虫に効果があると言われていることもあるようですが、皮膚に塗ったり飲用したりすることは、避けた方がよいでしょう。

使用時に気を付けること!絶対に守るべき5点

最後に木酢液の使い方で気を付けることを解説します。

  • 皮膚に使用しない
  • 直射日光に当てて保管しない
  • お子様やペットが手の届かない場所に保管する
  • 希釈濃度を守る
  • アルカリ製剤と混ぜない

①皮膚に使用しない

法律の位置づけ部分でも解説しましたが、園芸用の木酢液は、園芸用のため、むやみにイボ治療や水虫治療に使用しないでください。

イボや水虫治療はきちんと皮膚科受診をし、適切な治療を受けましょう。

②直射日光にあてて保管しない

木酢液は、光や熱に影響を受けるので、冷暗所に保管することをおすすめします。

また、酸性の性質があるため、金属の容器で保管すると穴があくことがあります。

保存の際にはガラス瓶を使用するとよいでしょう。

③お子様やペットが手の届かない場所に保管する

酸性やホルムアルデヒドの成分が入っているため、万が一飲用した場合は危険です。

お子さんやペットが触れない場所に保管し、管理を徹底してくださいね。

④希釈濃度を守る

木酢液は濃い濃度で使用すると、植物が傷んだり、微生物が死滅したりと本来の目的ではないことが起こる可能性があります。

用途目的に合わせた濃度で使用してください。

⑤アルカリ製剤・塩素剤系製剤と混ぜない

木酢液は、酸性のためアルカリ製剤と混ぜると中和反応を起こします。

中和反応は、それぞれの作用を打ち消しあい、効果が半減してしまうのです。

また木酢液と塩素系製剤を混ぜると、有毒ガスが発生する可能性があるので、絶対にやめてくださいね。

まとめ

  • 木酢液が危険な理由は、酸性とホルムアルデヒドが含まれているからである
  • 木酢液を希釈し、適切な濃度や方法を守れば、人体への危険性は低くなる
  • 木酢液の効果は、殺菌効果・土壌改善効果・植物の生長促進効果がある
  • 木酢液には、忌避剤・消臭剤としても効果もある
  • 木酢液は希釈することが必要で、用途によって希釈濃度が違う
  • 木酢液は、農薬でも医薬品でもないため、慎重な使い方をする必要がある

木酢液が危険と言われる理由や、正しい使用方法を解説しました。

木酢液の理解を深め、個人の判断で誤った使用をしないこと・適切な使用を行い園芸に役立てることができるとよいでしょう。

関連コンテンツ(レスポンシブ)



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする