ヌカカという昆虫の名前を聞いたことがありますか?
ヌカカは蚊の仲間で、人や動物の血を吸って卵を産むための栄養にします。
ヌカカは、蚊よりも小さく、羽音もないので人の目で見つけることは難しいです。
ヌカカに刺されると、蚊に刺されたときよりも強いかゆみに襲われて、一週間もかゆみが続く場合があります。
ヌカカに刺されやすい人は、肌を露出している・汗をかいている・体温が高い・飲酒をしている人などです。
さらに、ヌカカの生息している森林の中・渓流沿い・水田周辺・海沿いに行くと、刺される可能性が高まります。
本記事では、ヌカカに刺されやすい人や、ヌカカに刺されたときの症状や対策についてご紹介していきます。
目次
ヌカカに刺されやすい人の特徴と生態について解説!
ヌカカに刺されやすい人は、5つの特徴があります。
この章では、ヌカカの生態についてと、ヌカカに刺されやすい人の特徴についてご紹介していきます。
ヌカカは蚊の仲間!特徴や習性について解説!
ヌカカとは、ハエ目ヌカカ科に属している蚊の仲間です。
いいえ、ヌカカは日本で約50種類生息しています。
人や動物を吸血する虫といえば蚊やブヨですが、ヌカカも同様に吸血をします。
全種類のヌカカが吸血をするわけではありません。
また、吸血をするヌカカの中でも、吸血をするのはメスのみです。
「糠(ぬか)のように小さい蚊」という意味から命名されたヌカカの体長は1~2ミリほどで、蚊や米粒よりも小さいです。
網戸を簡単に通り抜けられるほど小さく、羽根をたためば衣服の中に入り込めるので、刺される被害を防ぐのは簡単ではありません。
あなたのよく知る蚊の体長は5ミリほどあり、高音の羽音で存在に気がつきますよね。
しかし、ヌカカは蚊のような羽音はだしません。
ヌカカは、人の目で飛んでいる姿を見つけるのは難しく、羽音が聞こえないので気づかないうちに刺されているという人がほとんどです。
知らないうちに服の下の皮膚が赤く腫れてかゆみがあったら、それはヌカカの仕業かもしれません。
ヌカカは集団で行動する習性があるので、一度に複数個所刺されてしまう場合が多く、蚊に刺されたとき以上の強いかゆみに襲われます。
ヌカカに刺されやすい人の特徴と理由を解説
蚊よりも厄介なヌカカに刺されやすい人は、一体どんな人なのでしょうか?
ヌカカに刺されやすい人の特徴は5つあります。
<ヌカカに刺されやすい人>
- 肌を露出している
- 飲酒をしている
- 体温が高い
- 汗をかいている
- 黒やボーダー柄の服を着ている
ヌカカに限りませんが、肌を露出していると、虫に刺される可能性は高くなります。
ヌカカが盛んに活動する時期は夏なので、他の季節よりも露出が多くなるので注意が必要です。
肌の露出は、ヌカカにとって恰好(かっこう)の的なのです。
蚊も同様ですが、ヌカカは二酸化炭素に近付いてくる傾向があります。
二酸化炭素を多く排出するのは、飲酒をしたときです。
飲酒をするとアルコールが体内で消化・分解されて、大量の二酸化炭素が発生します。
ヌカカを含む蚊は、触覚から温度を感じ取るため、体温が高い人ほど蚊を引き寄せやすくなっています。
ヌカカの活動する期間は6~9月なので、外にいると熱さで体温も上がってしまいますよね。
体を冷やすアイテムなどを使って、体温が上がらないように気をつけましょう。
蚊やヌカカは、汗の臭いの元になっている乳酸や脂肪酸などに寄ってくる傾向があります。
ヌカカの活動する期間は6~9月なので、外にいると熱さで汗が出てしまいます。
汗はタオルや汗拭きシートなどでこまめに拭いて、清潔にしましょう。
蚊やヌカカは、黒い色に寄ってきやすいと言われています。
ヌカカは、明るい色と暗い色の対比を感知し集まる習性があります。
白色と黒色のボーダー柄の服を着ていると黒色の部分に寄ってきやすくなってしまうのです。
ボーダー柄は避け、白色や明るい色のみの服装にしましょう。
ヌカカの生息地と出没しやすい気候を解説!
ヌカカは、蚊の仲間なので生息地や出没しやすい気候がとても似ています。
ヌカカは、主に森林の中・渓流沿い・水田周辺・海沿いに多く生息しています。
特に水辺に多く生息する理由は、水辺で産卵し、幼虫のころは水を含んだ泥土(でいど)の中で生活をするためです。
登山やキャンプなどのアウトドアを楽しむ人は、ヌカカに注意をしてくださいね。
ヌカカは早くて4月下旬から発生し、6~9月ごろが最も活動が盛んになる時期です。
日中よりも朝や日没に活動をする傾向が高く、特に風のないくもりの日や、じめじめとした朝夕は要注意です。
逆に、日差しの強い日中や、風の強い日はヌカカの活動が少なくなります。
ヌカカの症状はかゆみ!刺されたときの対処法を紹介!
ヌカカに刺されると、強いかゆみに襲われ、かきむしってしまう人が多いです。
ヌカカに刺されたときのかゆみは、蚊に刺されたときよりも強いと言われています。
この章では、ヌカカに刺されたときの症状と対処法についてご紹介していきます。
ヌカカは蚊に刺されたときよりかゆみが強い
ヌカカに刺されると、蚊に刺されたときよりもかゆみが強く、腫れが長く続きます。
ヌカカに刺された人は、刺されたことに気付かないか、ちくちくとした痛みを感じることがあります。
ヌカカに刺された直後は、ほとんど症状がありませんが、刺された翌日以降に強いかゆみに襲われるのです。
ヌカカに刺された箇所の腫れやかゆみは、数日続くこともあります。
ヌカカは、服と服の間から侵入するため、首の周り・胸・背中など服と肌の境目を刺される場合が多いです。
https://twitter.com/asakura_tencho/status/1538399090756636672
引用 Twitter
上記のように、露出している肌を刺されることもあります。
体質にもよりますが、刺された箇所が熱をもつ・水ぶくれになる例も報告されており、1週間以上も症状が続くことがあるのです。
一度に複数個所刺される場合もあり、かゆみが広範囲に及ぶため、我慢できずにかきむしり、症状が悪化してしまうケースもあります。
基本的に命に関わることはありませんが、症状がひどい場合は無理せずに病院へ行くことをおすすめします。
ヌカカに刺されてしまったときの対処法
ヌカカに刺されてしまった場合は、かきむしらないようにしましょう。
ヌカカに刺された直後と、患部が腫れてからの対処法は違います。
患部が腫れる前であれば、患部を温めるのがおすすめです。
45度以上のお湯をかけると毒素が分解されます。
お灸をすえるのもおすすめです。
温め終わったら、虫刺され用の薬を塗りましょう。
ヌカカに刺された直後は、刺されたことに気づけずに、翌日腫れてかゆみに襲われる人が多いです。
患部が腫れた後に気づいたときは、冷やすことをおすすめします。
すでに腫れがでてしまった場合は、温めると逆効果になるので、保冷剤などで冷やすことでかゆみを抑えられます。
アウトドア中で冷やすものがない場合は、流水で患部を洗い流しましょう。
水洗いは数十秒でさっと洗うのではなく、時間をかけて患部をつまみながら絞り出すように洗うのが効果的です。
冷やし終わったら、虫刺され用の薬を塗りましょう。
もし「ポイズンリムーバー」を持っている場合は、毒を吸い出すとかゆみが緩和されるので、使用しましょう。
<ポイズンリムーバーとは>
毒虫や毒ヘビに咬まれたときに、毒液や毒液を吸引する器具です。
蚊やヌカカによる、アレルギー性皮膚炎を引き起こす物質を、体外に吸い出してくれます。
あくまで応急処置なので、症状がよくならない場合は、病院へ行くことをおすすめします。
虫刺され用の薬はどんな成分がおすすめ?
症状がかゆみだけの場合、虫刺され用の薬は、抗ヒスタミン成分と鎮痒(ちんよう)成分が入ったものがおすすめです。
抗ヒスタミン成分のはたらき
かゆみを引き起こすヒスタミンのはたらきを緩和させて、かゆみを抑える
鎮痒(ちんよう)成分のはたらき
かゆみと炎症を抑える
ステロイド成分のはたらき
炎症を抑え、毛細血管を引き締めて皮膚の赤みやかゆみを取り除く
かゆみが強く、腫れがある場合は、消炎効果の高いステロイド成分が入ったものをおすすめします。
虫刺され用の薬の選び方がわからない人は、薬剤師さんに自分の症状を伝えて、教えてもらってくださいね。
市販品の薬を使ってもかゆみがおさまらない人は、無理をせずに病院へ行ってくださいね。
ヌカカの対策には蚊用の虫よけが有効!効率的に使おう
蚊よりも強いかゆみに襲われるなら、ヌカカに刺されたくないですよね。
ヌカカは蚊の仲間なので、蚊と同様の対策が有効です。
ヌカカに刺されないための、屋外と屋内の対策についてご紹介していきます。
屋外でヌカカに刺されないための対策は4つ
外出時のヌカカの対策は4つあります。
<屋外でのヌカカ対策>
- ヌカカがいそうな場所を避ける
- 肌の露出を控える
- 汗をこまめに拭く
- 虫よけスプレーを使う
全ての対策をしていると、ヌカカに刺される可能性はかなり低くなりますよ!
ヌカカは森林の中・渓流沿い・水田周辺・海沿いに多く生息しています。
ヌカカの出没しやすい場所や気候の詳細はこちら
登山やキャンプ・釣りなど、アウトドアを楽しむ人は注意が必要です。
ヌカカが集団で行動をするのが見えた場合は、その場所に近付かないようにしましょう。
他の虫もそうですが、肌を露出していると、ヌカカの恰好(かっこう)の的になってしまいます。
帽子・タオル・長袖・長ズボンなどを身に着けて、肌をできるだけださないようにしましょう。
ヌカカは肌と衣服のすき間から入り込むので、すき間をできるだけなくすようにしましょう。
ヌカカは汗の臭いに近づいてくるため、汗をかいたらタオルなどでこまめに拭くようにしましょう。
汗を拭くシートや制汗スプレーなどを使用し、汗の臭いに気を配りましょう。
そんなあなたには、虫よけスプレーがおすすめです。
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ヌカカにも、虫よけスプレーが有効なのです。
肌が露出している箇所と、襟元や袖口など、ヌカカが入り込みやすい箇所にもしっかりと虫よけスプレーを使いましょう。
従来使用されてきた虫よけ有効成分は「ディート」ですが、現在は「イカリジン」という成分が入った製品が販売されています。
皮膚への刺激がなく、使用頻度の制限がないため、お子様や皮膚の弱い人でも安心して使用することができます。
化学繊維を痛めることがないため、衣類の上からでも安心して使用できます。
蚊やブヨよけの対策として知られる、ハッカ油を使った虫よけスプレーは、ヌカカにも効果があります。
屋内でも油断は大敵!ヌカカ対策3つを紹介
ヌカカは屋内にも入ってくる可能性があります。
<屋内のヌカカ対策>
- 蚊取り線香を使う
- 虫よけスプレーを使う
- 薬剤を使用する
ヌカカには、蚊取り線香などが有効で、複数個所でたくとより効果が得られます。
蚊取り線香の煙の臭いが苦手な人は、市販されている液体電気蚊取りがおすすめです。
ヌカカは網戸をすり抜けられるほど小さいです。
網戸や窓ガラスに虫の侵入を防止するスプレーを使用し、なるべく家の中に侵入させないようにしましょう。
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この虫よけスプレーは、人体用ではないので、人にかけないようにしてください。
吊り下げ用の虫よけも有効なので、用途によって使い分けてみてくださいね。
虫よけスプレー・吊り下げ用の虫よけを使用するおすすめの場所は、網戸・窓ガラス・出入り口付近・ベランダなどです。
ヌカカが家へ侵入してしまった場合は、薬剤を使用して駆除をしましょう。
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大日本除虫菊の蚊がいなくなるスプレーは、私も愛用しています。
蚊やヌカカが室内にいるときに、ワンプッシュするのがおすすめです。
火や電気を使わないので、お子様やペットのいる家で安心して使用できます。
まとめ
- ヌカカは蚊の仲間で、網戸を簡単に通り抜けられるほど小さく羽音がないので、刺される被害を防ぐのは簡単ではない
- ヌカカに刺されやすい人は、汗をかいている・体温が高い・飲酒をしている人などである
- ヌカカに刺されると蚊よりも強いかゆみに襲われ、1週間もかゆみが続く場合がある
- ヌカカに刺された場合は、腫れる前は45度以上のお湯で温め、腫れた後は流水や保冷剤で冷やす
- 屋外でヌカカに刺されないようにするには、肌を露出しない・虫よけスプレーを使う・汗をこまめに拭くことなどを心がける
- 室内でヌカカに刺されないようにするには、室内に侵入させないように、蚊取り線香や虫よけスプレーを使う
ヌカカに刺されやすい人は、汗をかいている・体温が高い・飲酒をしている人などでした。
ヌカカの生息地である水辺や、朝夕の時間帯などは、刺されやすくなるので注意をしましょう。
アウトドアを楽しまれる人は、ヌカカに刺されるのを注意して過ごしてくださいね!