朝食の定番メニューで「納豆ご飯」や「卵かけご飯」が人気ですが、2つを合わせた「納豆卵かけご飯」を食べたことがありますか?
手軽に美味しく食べることができて、人気のある料理ですが「納豆卵かけご飯は危険」という噂を聞いたことがありますか?
結論から言うと、納豆卵かけご飯は危険ではありません!
では、納豆卵かけご飯が危険と噂されるのは、なぜなのでしょうか。
本記事では、納豆卵かけご飯が危険だと噂される理由について、詳しく解説していきます。
納豆と卵に含まれている栄養と、より美味しく食べるアレンジレシピも紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね♪
目次
納豆卵かけご飯が危険という噂は誤解!食べ方に注意!
「納豆卵かけご飯」を食べることが「危険」という事実はありません。
納豆と卵白を一緒に摂取することで、納豆に含まれる栄養素の吸収率が下がることから「納豆卵かけご飯は危険」と言われたのが原因でした。
この章では、納豆卵かけごはんを食べる時に、栄養素をしっかり摂取できる方法について、詳しく解説します。
卵白は納豆に含まれるビタミンの吸収を妨げる
納豆卵かけご飯を良く食べる。
知人に納豆と生卵混ぜたら相性が悪いから良くないと言われた— 饂飩懸の光軍(輝) TURBO type D🐈️ (@ter135Racing) September 14, 2023
引用 Twitter
Twitterでも紹介されているように、納豆と卵の相性が悪いと言われたことがある人がいます。
その原因は先ほども説明したとおり、納豆と卵白を一緒に摂取することで、納豆に含まれる栄養素の吸収率が下がることが原因です。
では、納豆と卵の栄養素はどのような働きがあるのでしょうか。
納豆には「ビオチン」というビタミンが含まれています。
ビオチンは、体内で糖・アミノ酸・脂質などのエネルギー代謝に関わる補酵素(ほこうそ)として働いています。
皮膚や粘膜、爪や髪の毛の健康に深く関わっているビタミンです。
※補酵素(ほこうそ)とは…酸素の働きを助ける栄養素
一方、卵の白身には「アビジン」というタンパク質が含まれています。
「アビジン」は「ビオチン」と強く結合する性質を持っているため、消化管でビオチンが吸収されにくくなるのです。
ビオチンが不足すると「皮膚炎」「結膜炎」「脱毛」などを引き起こす可能性がありますが、ビオチンはさまざまな食品に含まれています。
さらに、ビオチンは腸内細菌によって体内で合成されます。
バランスの良い食生活を送っていれば、ビオチンが不足することはほとんどありません。
納豆卵かけご飯でも、卵黄のみ使うようにすると、ビオチンをしっかりと摂取することができますよ。
納豆卵かけご飯の栄養が豊富な理由解説!食べすぎ注意!
納豆と卵は、それぞれ栄養が豊富な食品であることを知っていますか?
栄養が豊富な食品を掛け合わせている「納豆卵かけご飯」を毎日食べたいところですが、食べ過ぎにも注意が必要です。
この章では、納豆卵かけご飯に使う「納豆」と「卵」の栄養について、詳しく解説します。
納豆は5大栄養素を含む優れたスーパーフード!
納豆は、栄養素を豊富に含んでいる優れた「スーパーフード」です。
- 栄養バランスに優れている食品である
- 一般的な食品より栄養価が高い食品である
- 特定の栄養・健康成分が突出して多く含まれている
納豆は、煮大豆を納豆菌によって発酵させた発酵食品であり、私たちの健康維持に必要な「5大栄養素」をすべて含んでいます。
ここで、5大栄養素の役割を表にまとめたので紹介します。
栄養素 | 役割・働き |
タンパク質 | 筋肉や臓器など、身体のあらゆる組織を作る材料になる栄養素 |
脂質 | 細胞膜やホルモンの構成成分として重要な栄養素で、体温の保持や内臓の保護をする |
炭水化物 | 糖質と食物繊維を合わせた総称で、体内に吸収されてエネルギー源として利用される |
ビタミン | 生命活動を維持するために、生体内で重要な働きをする有機化合物 |
ミネラル | 骨格の形成など人体の構造に重要な役割を担っている |
中でも、納豆には「ビタミンK」と「ビタミンB2」が豊富に含まれています。
ここで、ビタミンKとビタミンB2の効果について見ていきましょう!
①ビタミンK
血液を固めて、止血する因子を活性化させる働きがあります。
骨の形成を促す作用もあるため、骨粗しょう症予防に期待できます。
②ビタミンB2
炭水化物・タンパク質・脂質の代謝を促進して、エネルギー代謝を助ける働きがあり、皮膚・髪の毛・爪などの細胞の再生に役立ちます。
卵は良質なタンパク質が豊富な完全栄養食!
卵は、豊富な栄養素を含んでいる「完全栄養食」とされています。
卵の栄養素といえば「タンパク質」のイメージがありますが、他にも「脂質」「ビタミン」「ミネラル」が含まれています。
中でも、卵は非常に質の良いタンパク質を含んでおり「アミノ酸スコア」が100であると知られています。
完全栄養食とされる卵ですが、ビタミンCと食物繊維は含まれていないため、不足している分は野菜や果物から補うようにしましょう。
大量摂取は悪影響!食べすぎ注意な理由4つ紹介
「納豆」と「卵」は、健康を維持するための栄養素が豊富に含まれていることがわかりました。
健康に良いからといって、1日に納豆を複数パック食べたり、卵を何個も食べたりしても、効果が上がるわけではありません。
食べ過ぎに気をつけなければいけない主な理由は、4つあります。
- 納豆菌と腹痛・吐き気
- イソフラボン過剰摂取と婦人科系疾患
- ビタミンKと血栓症
- 飽和脂肪酸とLDLコレステロール
①納豆菌と腹痛・吐き気
納豆菌は腸内でも生命力を発揮し、悪玉菌を減らして腸内環境を整えてくれます。
納豆を食べ過ぎると、腸内環境に納豆菌を増やし過ぎてしまい、腹痛や吐き気を招いてしまう可能性があります。
②イソフラボン過剰摂取と婦人科系疾患
大豆でできている納豆には、イソフラボンが豊富に含まれています。
イソフラボンは、女性ホルモンの「エストロゲン」と構造がよく似ていて、体内で女性ホルモンのような働きをします。
適切な摂取は「更年期障害の緩和」「アンチエイジング」などを期待できますが、過剰な摂取は婦人科系疾患をもたらす可能性があります。
イソフラボンの1日の摂取量は、70~75ミリグラムが目安とされています。
イソフラボンは納豆1パックに、約36ミリグラム含まれているので、毎日1パック食べるようにすると良いでしょう。
③ビタミンKと血栓症
納豆には、ビタミンKが豊富に含まれています。
ビタミンKは血液を固める働きがあるため、血液をサラサラにする薬を服用している場合、薬の効き目を打ち消してしまう可能性があります。
④飽和脂肪酸とLDLコレステロール
卵には、脂質を構成する脂肪酸の一種である「飽和脂肪酸」が多く含まれています。
飽和脂肪酸を摂り過ぎてしまうと、LDLコレステロールが増加します。
LDLコレステロールは、一般に「悪玉コレステロール」と呼ばれ、動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞を発症させます。
卵は、1日に1~2個までとするのが良いでしょう。
料理によっては、1回で卵を3~4個使用することもありますよね。
そんな時は、1週間の中で、卵の食べる量を調整すれば問題ないですよ!
納豆卵かけご飯をアレンジ!おすすめレシピ3つを紹介♪
納豆卵かけご飯はそのまま食べても美味しいですが、ひと手間加えたアレンジで、より美味しく納豆卵かけご飯を食べることができます。
この章では、納豆卵かけご飯をアレンジした簡単おすすめレシピを3つご紹介します。
【味付け不要で美味】なめ茸+納豆卵かけご飯
ご飯のお供になめ茸を買ったけれど、なかなか使いきれない、という時におすすめです。
なめ茸は、水に溶けない食物繊維(不溶性食物繊維)を豊富に含んでいるので、便秘解消にもおすすめですよ!
材料 | 分量 | 作り方 |
ご飯 | 1膳 |
|
納豆 | 1パック | |
卵 | 1個 | |
なめ茸 | 大さじ1 |
【意外に合う】お茶漬けの素+納豆卵かけご飯
納豆卵かけご飯に少し飽きてしまった時に、お茶漬けの素を入れて味変はいかがでしょうか。
材料 | 分量 | 作り方 |
ご飯 | 1膳 |
|
納豆 | 1/2パック | |
卵 | 1個 | |
永谷園のお茶漬け | 1/2パック |
【韓国風アレンジ】キムチ+納豆卵かけご飯
納豆卵かけご飯に、キムチを追加して韓国風にするのもおすすめです。
キムチは納豆と同じく発酵食品のため、身体に多くの健康効果があります。
材料 | 分量 | 作り方 |
ご飯 | 1膳 |
|
納豆 | 1パック | |
卵 | 1個 | |
キムチ | 適量 | |
韓国のり | 適量 |
「納豆卵かけご飯」は、すぐに作ることができる簡単料理なので、私の食卓には高頻度で登場します。
これまでアレンジをすることはまったく考えていませんでしたが、食品を使いきれずに賞味期限を迎える「なめ茸」に困ったことがよくあります。
どのレシピもとても簡単なので、ぜひ試してみてくださいね♪
まとめ
- 納豆卵かけご飯が危険ではなく、卵白に含まれるタンパク質が、納豆に含まれるビタミンの吸収を下げてしまうことが原因である
- 納豆卵かけご飯を食べる時は、卵黄+納豆の組み合わせで、納豆に含まれる「ビタミン」の吸収を下げずに栄養がとれる
- 納豆は「5大栄養素」がすべて含まれているスーパーフードで、卵はアミノ酸スコアが多く、良質なタンパク質が豊富に含まれている
- 納豆と卵は、栄養豊富で健康に良いが、過剰摂取すると身体へ悪影響があるので注意が必要である
- 納豆卵かけご飯には、ひとつの食材を追加するだけの簡単なアレンジレシピがたくさんある
納豆と卵を掛け合わせた「納豆卵かけご飯」を食べると危険ではなく、とても健康に良い料理であることがわかりました。
アレンジレシピも、冷蔵庫にある食品を加えて混ぜるだけの簡単料理なので、納豆卵かけご飯に飽きてしまった時に作ってみようと思います。
納豆も卵も、非常に栄養が豊富で健康に良いことばかりなので、ぜひ毎日「納豆1パック」「卵1~2個」を取り入れてみてくださいね。