金属のきしみにお困りのあなた、潤滑材のLSベルハンマーが気になっていますね。
TVでも最強の潤滑油として紹介されたことがある、スズキ機工の潤滑材。
もともと機械メンテナンス業を営むスズキ機工が作ったベルハンマーは、潤滑剤としての性能の高さは折り紙付きです。
その一方で、注意すべきポイントがあります。
潤滑剤としての性能の高さゆえに、ベルハンマーを使ってはいけない箇所もあるのです。
ベルハンマーを使ってはいけない箇所とは、ズバリ、ブレーキのように摩擦があってこそ機能する部分です。
この記事では、ベルハンマーを使ってはいけない箇所を具体的にご紹介します。
ベルハンマーの評判や、上位版の「ベルハンマーゴールド」についても調べてみましたよ!
目次
ベルハンマーを使ってはいけないのは摩擦力がいる部分
ベルハンマーの潤滑剤(420ml)は、1個あたり約3,000円。
CMでも見かける潤滑剤、KURE556(440ml)が約1,000円なので、比べるとかなり高額ですね。
その分、潤滑剤としての性能がずば抜けているのですが、使ってはいけない箇所もしっかり把握しましょう!
誤った使い方をしてしまうと、最悪の場合、大ケガの事故につながることもあり得ますよ!
①制動動作をする箇所(ブレーキ・クラッチ)
バイクや車好きの方なら、自分でメンテナンスをする方もいますよね。
バイクや車のブレーキやクラッチなどの制動部分には、ベルハンマーを絶対に使ってはいけないです!
これは、ベルハンマーの公式サイトや、商品本体裏にも注意書きされています。
特に、現在ほとんどのバイクで採用されている湿式クラッチのエンジンオイルに、ベルハンマーを混合してはいけません。
ベルハンマーに限らず、制動動作を担う部分には、潤滑剤の類は使ってはいけません。
理由は、ブレーキやクラッチなどは、摩擦の力があってこそ制動の役割を果たすためです。
潤滑剤を塗布すると摩擦力が弱まり、制動の機能が落ちてしまいます。
その結果、ブレーキが効きにくくなったり、坂道が登れなくなったりするなどのリスクにつながります。
車ドアの軋みやバイクチェーン部分など、スムーズに動いてほしい箇所に使うようにしましょう!
②グリップが発生する箇所
ベルハンマーを使ってはいけない箇所2つ目は、グリップが発生して動く機械などです。
例えば、自動車の部品の1つに、エンジン動力をポンプや発電機など他の部品に伝える、Vベルトという部品があります。
Vベルトは、グリップの摩擦によって、エンジン動力を他のパーツに伝えています。
Vベルトが潤滑剤によってスリップしてしまうと、動力がエンジン以外へ伝わらなくなり、自動車の故障原因になります。
Vベルトなどのグリップが発生する箇所には、ベルハンマーを使わないよう注意しましょう。
③その他すべての摩擦力を利用する箇所
ここまで紹介した車やバイクのブレーキ、クラッチ、Vベルト…。
いずれも、摩擦の力を必要とする箇所です。
摩擦力が必要な箇所全般には、ベルハンマーのような潤滑剤を使わないように注意しましょう。
誤った使い方をしたことで故障や事故になったとしても、メーカーで責任は負いません。
これは、ベルハンマーの公式サイトにも記載されています。
【補足】ベルハンマー使用のおすすめ箇所
ベルハンマーを使ってはいけない箇所は把握できましたか?
ベルハンマーを使うのにおすすめの箇所も、あわせて知っておきましょう!
車のドアパーツ |
車の整備には、潤滑剤が効果的なパーツが多くあります。
動きにくくなった車のドアパーツに利用すると、スムーズに開け閉めできるようになります。
固定されて外しにくいボルトを外したいときも、ベルハンマーを噴射して置いておくと、外しやすくなりますよ。
車のエンジンオイルの添加剤 |
引用 スズキ機工公式
ベルハンマーの原液タイプは、車のエンジンオイルに添加する添加剤としても使えます。
添加剤というのは、エンジン内部のカーボン類の除去、シリンダーとピストンの摩擦抵抗の低減などを行うものです。
ガソリン車専用のエンジンオイル添加剤として特化した「ベルハンマー7」という商品があります。
メーカーでは、「ベルハンマー7」と一般的なエンジンオイルとで、パワーデータの比較検証を行っています。
比較検証の結果、「ベルハンマー7」添加前と後の走行データでは、最大5%のエンジン出力UPが見られたそうですよ!
バイク・自転車のチェーン部分 |
バイクや自転車のチェーン部分も、ベルハンマーが効果的です。
溜まった汚れや錆で重くなったチェーンの動きが、スムーズになり、音が静かになります。
特に自転車は自分の足で漕ぎますので、ペダルが軽くなったり、変速もスムーズになったりと、効果を実感しやすいですよ。
窓のサッシ |
引用 スズキ機工公式
車やバイクの乗り物以外にも、身近なところでもベルハンマーは役立ちます。
身近な例の一つが、風雨にさらされて動きが鈍くなった、窓や網戸のサッシ部分です。
サッシにベルハンマーをスプレーすることで、窓の開閉もが滑らかにできるようになります。
ドアやシャッター |
引用 スズキ機工公式
ドアやシャッターも、劣化が進むと開け閉めしづらくなったり、異音がするようになったりしますね。
劣化したドアやシャッターにも、ベルハンマーが役立ちます!
毎日使うものであるドアやシャッターの異常は、思った以上にストレスになります。
ベルハンマーなら効果の持続力も高いので、1度メンテナンスすると楽になりますよ。
ベルハンマーの評判はGoodが8割以上だが成分が心配?
ここまで、ベルハンマーは値段相応に高性能な潤滑剤ですが、使ってはいけない箇所もあることをお伝えしました。
ネットの評判を見てみると、Goodの評価がとても多いなか、レビュー全体の2%程度ですが、Badの口コミもありました。
この章では、ベルハンマーのネット上の評判をGood・Bad両方の視点からまとめてみました!
【Good】潤滑性能が◎!意外にコスパも良い!?
まずGoodの評判からご紹介します。
ネットのレビューを見ると、実に8割近くはGoodの評価です。
- 調理場の冷却ファンに使用。壊れたのかと思うほど、音が静かになった
- 手動式シャッターに使用。驚くほどシャッターが軽くなった
- ベルハンマーをサッシのレールに吹き付けて布で拭くと、ホコリが落ちてもこびりつかず、窓の動きもよくなる
- エアコン室外機に使用。モーターの回転音・振動音があっという間に静かになった
- 自転車のチェーンとハブに使用。プロの調整後のようにキレイな作動音に
- 自転車を漕いだ力がタイヤに伝わるまでの反応も、速くなった
- 調理場の冷却ファンに使用して3ヶ月後も、静かなまま
- スクーターのサイドスタンドに使用して4ヶ月後も、軽いまま
- 洗濯機の駆動モーターに使用して6ヶ月後も異音なし(別の潤滑剤を使用したときは2週間で異音が発生)
- 修理や交換を依頼するよりコスパが良い
- 効果の持続性が高いので、安い潤滑剤を頻繁に買うよりコスパが良い
- 用途に応じて、安い潤滑剤と使い分けしながら使うのがオススメ
コスパも悪くないという声は、正直、意外ですよね。
修繕費用と比較したり、使い方を工夫したりするのであれば、「なるほど」と思えます。
【Bad】高すぎる!成分が危険で変色しやすい?
ここからは、Badの意見についてご紹介します。
Bad意見は、数は確かに少ないのですが、気になるものもありました。
- 安い潤滑剤と効果の違いがわからず、価格差に見合う付加価値が見出せない
- 噴射したとき空中に分散し過ぎるので、無駄になる量が多い
- ガスの容量に対して潤滑油にあたる量が少なく、類似品と比べてコスパが悪い
- 塩素系は効果がすぐに現れる反面、長年使うと金属の腐食(錆)を引き起こす
- 塩素系の成分は、ダイオキシンの発生原因になる
- 塩素系の成分は、環境面に配慮している大手メーカーでは使わない
- 長年使っていると、金属が黒く変色し、落ちない
- 粘性が高いためか、ほこりの付着が早い
- チェーン付近に使用したロードバイクが本体まで汚れた
環境面への影響が気になる方は、安易に使いすぎるのは避けたほうがいいかもしれませんね。
ベルハンマーのゴールドは即効性と持続性が超優秀!
引用 スズキ機工公式
ベルハンマーをいざ購入しようと思うと、通常の「LSベルハンマー」と「LSベルハンマーゴールド」があることに気づきます。
この章では、「LSベルハンマー」と「LSベルハンマーゴールド」の違いについて、まとめてみました。
LSベルハンマー (420mlスプレー) |
LSベルハンマーゴールド (420mlスプレー) |
|
---|---|---|
商品 写真 |
||
価格 (※) |
2,970円(税込) | 4,378円(税込) |
(※)スズキ機工公式オンラインショップでの販売価格
引用 スズキ機工公式
ベルハンマーの通常版とゴールド版の違い、スズキ機工の公式サイトに記載がありました。
LS ベルハンマーGOLD は添加剤の含有量や調合のバランスを調整して
効果・持続性を高めた LS ベルハンマーのハイグレード商品になります。
また、ネットのレビューを調べてみると、ゴールドのほうが即効性があり、効果がすぐに表れやすいと評価されていました。
通常のLSベルハンマーよりも即効性・持続性を高めるように、成分調整されたものがベルハンマーゴールドだということです。
どちらも、一般的な車やバイク、ご家庭のドア・シャッターのメンテナンスに使えます。
一般的な使用の範囲では、基本的には通常の「LSベルハンマー」で問題ありません。
むしろ、ゴールド版ではオーバースペック、という意見も見られました。
ゴールドのほうがおすすめな場面は、エンジンオイルへの添加剤として使用する場合です。
これは、添加剤に求められる極圧性能について、ゴールドのほうが成分的に優れているため、結果的にエンジンオイルへの添加量を少なくできるためです。
まとめ
- ベルハンマーは、ブレーキ・クラッチなどの制動部分には使ってはいけない
- ベルハンマーは、グリップや摩擦力を発生させているパーツにも、使ってはいけない
- ベルハンマーは、性能や持続力についての評判が非常に良いが、値段や塩素系成分を懸念する声もある
- ベルハンマーゴールドは、通常のベルハンマーと比較して、効果の即効性と持続性が高い
- エンジンオイルの添加剤の用途以外では、通常のベルハンマーで十分に効果が得られる
この記事では、ベルハンマーを使ってはいけない箇所のほか、評判やベルハンマーゴールドとの違いを紹介しました。
ベルハンマーは、潤滑剤として非常に性能が高いゆえに、摩擦が必要なパーツには使用厳禁です!
潤滑剤としての性能は確かなので、使い方に気をつければ、一度は試してみる価値のある潤滑剤ですよ!