チャッカマンの正式名称は「点火棒」って知っていましたか?
点火棒は手の届きにくい場所、離れた所に火を付けることができる便利な商品です。
このように、点火棒全てをチャッカマンだと思っている人も多いのではないでしょうか?
チャッカマンとは東海という会社の商標であり、正式名称ではありません。
この記事ではチャッカマンの正式名称と他の呼び方、またこれだけ有名になったチャッカマンの名前の由来や誕生も解説します。
用途に合わせてデザインが変化したチャッカマンの商品も紹介しますので、ぜひご覧ください!
目次
チャッカマンの正式名称は点火棒!お店での聞き方は?
チャッカマンの正式名称は「点火棒」ですが、あまり耳にすることはありませんよね。
インターネットで検索するときにも使える他の言い方や、お店で探すときには何といえば良いか紹介していきます。
正式名称【点火棒】はあまり知名度がない
チャッカマンは株式会社東海が販売する、正式名称「点火棒」というカテゴリーの商品名です。
株式会社東海とは?使い捨ての「100円ライター」を生産したことで有名な会社
東海の商標なので、ほかの会社がチャッカマンという名前で販売することはできません。
ちなみにガスコンロで有名なイワタニは「ガスマッチ」という商品名で販売しています。
しかしガスマッチは商標ではないので、他のメーカーの商品にガスマッチという名前がついているものもあります。
チャッカマンをお店で探すときはなんて聞く?
チャッカマンは、点火棒のほかにも下記のように呼ぶことができます。
- ガスマッチ
- 多目的ライター
- 着火ライター
- 柄が長いライター
ガスライターやディスポーザブルライター(使い捨てライター)という言い方をされることもあります。
ただしそれはチャッカマンのような形状のライター以外にも使われるので、点火棒だけを指す言葉ではありません。
正式名称である点火棒は知名度が低く、ほかの言い方だと様々なものがあり統一されていません。
通販サイトでは上記のいずれかで検索ヒットし、東海のチャッカマン以外の商品を探すことができます。
お店で店員さんに聞くときは、他の言い方を知らない人も多いので、「チャッカマン」のほうがすぐ通じます。
チャッカマンは東海の商標!名前の由来はヒーロー!
チャッカマンは、正式名称の点火棒よりも一般的に通じやすいことがわかりましたね。
なぜ株式会社東海の商品「チャッカマン」が、類似商品の代名詞になるほどに有名になったのでしょうか?
それはチャッカマンの名前の由来に大きく関係していましたので見ていきましょう。
チャッカマン誕生のきっかけはBBQパーティー
チャッカマンの誕生は、1982年に株式会社東海の創設者がアメリカ出張に行った際に、バーベキューパーティーに誘われたことがきっかけです。
創設者は、屋外でとても楽しそうにバーベキューをするアメリカの人々を目にしました。
バーベキューに点火棒が使われており、それを見た東海の創設者は
と、アウトドアでもライターの代わりに、より安全に着火することができる点火用品が必要だと感じます。
すでに日本にもガスを使用する点火棒は販売されていましたが、それは高価なものでした。
東海は生産していた100円ライターの技術を使うことで、安価で安全な点火棒を開発することができたのです。
初めから日本で販売された訳ではなく、まずはアメリカのみで「バーベキューライター」として販売を開始します。
その後、日本で売れるのかどうかテストのために、まずは山梨県に限定して販売しました。
すると売り上げも反響もかなり良く、急いで日本全国で販売することになりました。
チャッカマンの名前の由来はガッチャマン!?
チャッカマンを日本で発売する当時、昭和で有名なアニメ「ガッチャマン」などの「〇〇マン」というヒーロー名が多く流行っていました。
「着火」+「マン」で「チャッカマン」と名付けたところ、大人から子供まで覚えやすく、商品名はかなり知名度の高いものになりました。
なじみやすい商品名のおかげで、商品が有名になっただけでなく、類似商品の代名詞にまでなったのですね。
私の小さい頃も、お墓参りで親がチャッカマンを使っていて
と思ってすぐ覚えていました。
この商品名は先に販売したアメリカでは使用することなく、日本のみでチャッカマンとして販売されています。
開発チームは富士山で着火試験!熱意ある商品
チャッカマンを販売し始めたころ、「高い山にいる時に使用すると火が付かない」という声があったようです。
東海のメインのライター工場は静岡県小山市、ちょうど富士山の真横で登山道へは数分の場所でした。
チャッカマンの開発メンバーは、チャッカマンをなんと30本も富士山へ持っていきます。
そして標高2500m、3000m、3700mの山小屋を借り着火の試験をしました。
すると標高2500m以上の高い場所では、着火率が極度に落ちると判明しました。
一度富士山に登ったその日から、標高別に着火の試験が追加されました。
チャッカマンの新しいモデルやメインの部品を変更する際には毎回、開発技術メンバーが富士山の標高2500mまで車で登り、着火試験をします。
チャッカマンは仏壇やキャンドルなど室内にも大活躍
バーベキューをきっかけに、当時はアウトドアで安全に点火するために作られたチャッカマンですが、他にもさまざまな用途で使われています。
チャッカマンは用途に合わせた機能性や大きさ、デザインなどを工夫したものも販売されるようになったのでご紹介します!
チャッカマンの仏壇にぴったりなデザイン
元祖定番チャッカマンはこのようなデザインです。
【CRチャッカマン】
バーベキューなどのアウトドアのためにデザインされたものなので、柄は長くシンプルです。
このデザインが、仏壇で使用するという多くの声をもとに仏壇用に変化したものがこちらです。
【CRチャッカマンぬくもり】
商品名の「ぬくもり」はネーミングからも雰囲気が想像できて、用途のイメージがしやすいです。
プッシュ式で力がいらず点火でき、女性やお年寄りの方でも使いやすいようになっています。
【チャッカマンともしび】
こちらは普通のチャッカマンのイメージとはまた違ったフォルムで、「ともしび」といいます。
握ってプッシュするタイプで、こちらも仏壇に使いやすそうなデザインになっています。
アロマやキャンドルなどにも可愛いデザイン
おうちの癒し時間などにアロマを焚いたり、暗い部屋にキャンドルだけ置いたりするのも良いですよね。
【CRチャッカマンプチ】
こちらはパステルカラーがかわいい色合いの「CRチャッカマンプチ」です。
「CRチャッカマンプチ」は二段階着火式で、ボタンを押して手前にスライドすることで点火することができます。
チャッカマンはシーン別に17種類もある!
初期に発売したチャッカマンから派生して、用途にあわせて機能やデザインが進化した商品は、現在17種類も販売されています。
通常サイズ | 小さいサイズ | |
---|---|---|
アウトドアに |
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仏壇用に |
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可愛いデザイン |
|
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チャッカマンミニなどの小さく持ち運びやすいタイプ、透明やパステルでカラーがかわいい物など需要に合わせて変化しています。
マイティーマッチシリーズは、東海グループの商標ブランドが販売する商品です。
名前にチャッカマンは入っていませんが、東海のブランドなので機能性もばっちりです。
【CRマイティーマッチグリップ】
【CR】は子供の事故防止のためのしるし
チャッカマンのほとんどの商品名の前に「CR」という文字がありますが、これは「チャイルドレジスタンス」の略です。
チャイルドレジスタンスとはライターなどによる子供の事故やケガなどを防止する仕組みのこと
2011年に経済産業省から、消費生活製品安全法によりこの「チャイルドレジスタンス規制」が義務化されました。
チャイルドレジスタンス機能では、着火レバーが重くなっているタイプや2段階着火式にして事故防止につなげています。
使う場面がアウトドアだけでなく室内でも多く、普段子供の手の届かない場所にしまっていても、万が一を考えると安心の機能です。
実は株式会社東海は、チャイルドレジスタンス規制が義務化される前から、この機能の搭載に取り組んでいたのです。
法令改正前の2010年に、「アンチャッカブル」というライターで「キッズデザイン賞」を受賞しました。
ライターの分野では、初めての受賞となったチャイルドレジスタンス機能のライターでした。
【CRアンチャッカブル】
触れることができないという意味の「アンタッチャブル」と「着火(チャッカ)」を組み合せた造語で、こちらもネーミングセンスを感じます。
まとめ
- チャッカマンの正式名称は「点火棒」でチャッカマンは株式会社東海が販売する商品名
- チャッカマンの他の言い方には「着火ライター」や「ガスマッチ」などがあるが、チャッカマンのほうが一般的に伝わる
- チャッカマンの誕生のきっかけはバーベキューパーティーで、東海の創設者がアウトドアでも安全な着火具の必要性を感じたため
- チャッカマンの名前の由来はガッチャマンなどの〇〇マンで、響きのなじみの良さから有名になった
- チャッカマンは用途に合わせ機能性やデザインを変えた仏壇用やかわいいデザインのものも販売されている
- ほとんどのチャッカマンには子供の事故防止のため「チャイルドレジスタンス機能」が搭載されている
チャッカマンのことを調べると、正式名称「点火棒」よりも、チャッカマンという商品名のほうが有名なことに納得しました。
チャッカマンを買う機会があれば、ぜひ用途に合わせたデザインを選んで見てください!