天気予報で台風が来ると知ったとき、あなたはカーポートの台風対策を何かしていますか?
毎年大きな台風が上陸する日本。
外に置いている物を室内に入れたからといって、台風対策が万全とは限りません!
紫外線や雨、汚れなどから車を守るカーポートは、強風によって破損したり屋根が飛んだりする可能性があるんです。
屋根が飛んで家や車が破損したり、人にぶつかってけがをさせたりすることは絶対に避けたいですよね?
そのため今回は、カーポートの台風対策について調べました!
自分でできる台風対策と業者さんに依頼する補強、最後は新たにカーポートの設置を検討している方へ台風に強いおすすめをご紹介します!
この記事さえ読めばカーポートの台風対策は万全!
あなたの安全のため、参考になれば嬉しいです♪
目次
カーポートの台風対策は自分でできる!有効な対策は4つ
カーポートは、屋根と屋根を支える柱でできていますよね?
台風対策は、柱と屋根のどちらにも行うことが必要です。
台風対策について調べると、カーポートの屋根は外れるようにできているという情報がたくさん。
屋根が外れて風の通り道ができると、風圧がかからずカーポートを破損から守れるため、あえて外れる造りになっているという情報です。
しかし、この情報は事実ではありません!
カーポートのメーカーYKK APに問合せた結果、強風で屋根が外れる可能性はありますが、意図的に外れる設計ではないとの回答が。
大切な車を守るため誤った情報に惑わされず、可能な台風対策をしたいですよね。
そのため、自分でできる台風対策についてまとめてみました!
- ボルトの緩みを確認する
- 屋根を事前に外す
- 飛散防止ネットを張る
- サポートや重りをつける
(片側支持タイプのみ)
以上の4点です。
詳しく説明していきますね。
ボルトの緩みを確認する
カーポートには、屋根材がボルトで止められているものがあります。
屋根にボルトがある場合、屋根材を止めているボルトが緩んでいないか、目視したり触ったりして確認しましょう。
緩んでいたら締め直します。
ボルトが緩んでいると、屋根材が浮きやすくなったり動きやすくなったりしてしまうんです。
強風によって屋根材が激しく動くと、ひび割れや破損につながる可能性があります。
ボルトの緩みが原因で、本来耐えられるはずの風圧に耐えられず、簡単に飛んでしまったら危険ですよね?
直す手間もコストもかかってしまいます。
緩みを確認して、もしボルトが外れていたらホームセンターなどで購入し、取りつけましょう。
外れたボルトを購入するときは、屋根についているボルトを1つ外してお店に持っていくことをおすすめします!
店頭で数多くの似たようなボルトを見て、どのボルトを購入すれば良いかわからなくなることを防ぐためです。
ボルトをきちんと締め直すことで、屋根材が浮いたり動いたりして飛びやすくなることを防ぎましょう。
数ヶ月に一度でも、自分で定期的にチェックをして、減らせる被害は確実に減らしたいですね。
屋根を事前に外す
天気予報で、あまりにも強い台風が接近していそうなときや、直撃しそうな時は、あらかじめ屋根を外しておくと安心です。
室内に保管しておけば、ひび割れや破損などを防ぐことができますし、飛んでいく心配もありません。
また屋根を事前に外しておくと、強風でも風が通り抜けるため、柱が折れたり歪んだりする可能性を減らすことができますよ。
屋根を外しておくと安心なのですが、元に戻す作業が簡単ではないんです。
強風のたびに外すと手間がかかってしまうので、勢力の強い台風がきそうなときや直撃しそうなときなど、天気予報を見て判断しましょう!
取り外した屋根を元に戻すのが簡単ではない理由は、屋根が数枚の板を組み合わせてはめ込んであるためです。
数枚ある板を適当に組み立ててしまうと、手が届かない部分や、うまくはまらない部分が出てきてしまうんです。
そのため取り外すときは、紙などに図を書いて1つ1つの場所を確認しておきましょう。
間違いを減らすため、それぞれの板に番号を書いたテープを貼り、携帯電話やカメラで撮影して記録を残しておく方法もおすすめです。
板を外した順番や、ボルトを外した順番など、細かく記録に残すことで元に戻す作業をスムーズに行うことができますよ♪
飛散防止ネットを張る
屋根を外すのが安心ということは分かっていても、外して戻す作業が大変そう…と思っていませんか?
そんなときに、もっと手軽にできる台風対策があります♪
それは、飛散防止ネットを張ること。
飛散防止ネットは、身近なところだとゴミ置き場にかけられている網が挙げられます。
飛散防止ネットを張ることで、屋根が外れても飛んでいくのを防ぐことができるんです。
台風対策に飛散防止ネットを使う場合は、以下のことにご注意くださいね。
注意点
- 網目が粗いネットを選ぶ。
- 飛散防止ネットをしっかり固定する。
網目が細かく風の通りが悪いと、飛散防止ネット自体が風圧を受けて飛んでいきやすくなってしまいます。
飛散防止ネットは、風が通り抜けるよう網目の粗いものを選ぶことがポイントです。
また、どんなに網目の粗い飛散防止ネットを選んでも、きちんと取りつけなければ飛んでしまいます。
飛ばされないよう、しっかり固定して取りつけましょう!
サポートや重りを取りつける(片側支持タイプのみ)
引用 リクシル公式HP
カーポートには、片側支持タイプと両側支持タイプといわれる2つの種類があります。
片側支持タイプ | 屋根の片側を柱2本で支えている タイプ。 |
---|---|
両側支持タイプ | 屋根の両側を2本ずつ、柱4本で 支えているタイプ。 |
強風に強いのは、柱4本で支えている両側支持タイプ。
しかし、設置場所の関係で必ずしも両側支持タイプを選べるとは限りません。
狭い敷地には、片側支持タイプが便利なこともあります。
そんな片側支持タイプに、安定感を持たせるための台風対策があります。
柱で支えられていない部分に、補強をする方法です。
カーポートには、サポートと呼ばれる取り外し可能な柱がついているものがあります。
サポートの有無によって、補強の方法が異なるのでご紹介しますね。
サポート有 | サポートを取りつける。 |
---|---|
サポート無 | ロープと重りまたは金具で補強する。 |
【サポート有】
サポートは、カーポートを設置するときにオプションとしてつける形式が多いです。
サポートが装備されているカーポートを使用している場合は、台風対策としてサポートを取りつけましょう。
三協アルミの公式ホームページには、サポートを取りつけると耐風圧強度が風速4m/秒上がると記載されています。
例えば耐風圧強度が40m/秒相当の場合、風速40m/秒に耐えられる強度の製品ということです。
サポートをつけることで耐風圧強度が上がるので、少しでも安定感を持たせるために取りつけておくと安心ですね!
サポートの取りつけには、地面と接続させるための「サポート受け」と呼ばれる部品を設置する必要があります。
サポート受けの設置は業者さんに依頼することが必要ですのでご注意ください。
【サポート無】
サポートがない場合、ロープと重り、もしくは地面と接続ができる金具を使う方法があります。
カーポートの屋根にロープをつけ、柱がない方に重りや金具を置いてロープと結ぶことで固定します。
その際の注意点は以下の通りです。
注意点
- ロープは太さのある頑丈なものを選ぶ。
- 重りを使うときは、風で飛ばないよう重量のあるものを選ぶ。
カーポートを強風から守るためのロープなので、太くて頑丈なものを選んでくださいね。
重りには水を入れたタンクなどが使えますが、風圧に耐えられるか心配な場合は、地面に金具を埋め込む方法が安心かもしれません。
地面がコンクリートの場合でも、電動ドリルを使って穴を開けると金具を打ち込むことが可能になります!
以上、カーポートの柱と屋根を守るため、自分でできる台風対策をご紹介しました。
カーポートの台風対策は高所での作業が多いため、安全には十分気をつけて行いましょう。
自分で行うのが不安なときは無理をせず、業者さんにお任せすることをおすすめします。
カーポートの補強は業者さんに依頼!強度UPの方法は3つ
自分でできる台風対策の次は、業者さんに依頼する補強方法についてご紹介します。
ご紹介する方法を組合わせることで、耐風圧強度をアップさせることができますよ!
業者さんに依頼して行うことのできる補強は、以下の3つです。
1つずつ詳しく説明していきますね。
- 屋根材が飛ぶことを防ぐ。
- 母屋補強材を入れる。
- サポート受けを設置する。
屋根材が飛ぶことを防ぐ
引用 リクシル公式HP
カーポートの3大メーカーは、リクシル・YKK AP・三協アルミと言われています。
3大メーカーのそれぞれで、屋根材が飛ぶことを防ぐ商品を出しています。
役割は同じですが、商品名が異なるので注意してくださいね。
メーカー名 | 商品名 | |||
---|---|---|---|---|
リクシル | 屋根ホルダー | |||
YKK AP | 屋根ふき材補強部品 | |||
三協アルミ | パネル抜け防止材 |
リクシルと三協アルミの商品は、屋根材を板状の部品で上から押さえ、飛ぶことを防ぎます。
YKK APの商品は、丸い釘のような形をした部品で押さえ、飛ぶことを防げるようになっています。
部品をつけることで耐風圧強度を高めることができるので、取りつけておくと安心ですね。
母屋補強材を入れて柱を補強する
引用 リクシル公式HP
母屋補強材とは、屋根の奥行きに向かって通っている「母屋材」を補強する芯材のこと。
母屋材の中に母屋補強材を入れることで、耐風圧強度が上がります。
母屋補強材を後付けする場合、カーポートの分解・組み直しが必要です。
お使いのカーポートは後付けが可能かどうか、業者さんに確認する必要がありますね。
また分解や組み直しをすると、余分なコストや手間がかかるため、建て替えるときはなるべくカーポート設置前に導入を検討しましょう!
サポート受けを設置する
引用 三協アルミ公式HP
サポートを取りつけることは、”台風対策は自分でできる!”の部分でご紹介しましたね♪
装備されているサポートの取りつけは自分で行いますが、サポート受けの設置は業者さんに依頼することになります。
サポートは地面に差し込むため、設置場所にサポート受けを埋め込む必要があるんです。
埋め込むといってもただ埋めるわけではなく、地下の水道管や電気線などとの兼ね合いを考えなければいけません。
そのため自分では行わず、業者さんにお願いするようにしましょう。
ご紹介した3つは単独使用ではなく、組合わせて設置することで効果的に補強できます。
耐風圧強度が高いほど安心感がありますよね。
今のカーポートに設置されていなくて耐風圧強度が不安なときは、業者さんに相談してみてくださいね。
カーポートの中で台風に強いおすすめ3選をご紹介!
破損や老朽化、引越しなどで、新たにカーポートの設置を検討することがあるかもしれません。
そんなときのために、台風に強いカーポートはどのような製品があるのか調べてみました!
台風に強いということは、台風の風速に耐えられる耐風圧強度があれば安心ですよね?
まずは気象庁が公表している風速について、見ていきましょう。
はじめに気象庁公表の風速について知ろう
天気予報で使われる予報用語と平均風速、風速ごとの影響について、気象庁のホームページには以下のように記載されています。
【強い風(平均風速15〜20m/秒)】
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【非常に強い風(平均風速20〜30m/秒)】
|
【猛烈な風(平均風速30〜40m/秒以上)】
|
引用 気象庁HP
平均風速30〜40m/秒以上の猛烈な風になると、走行中のトラックが横転するほどの強さなので、怖いですよね…。
しかし2020年9月に発生した台風では実際に、長崎県で風速44.2m/秒を記録しています。
なるべく耐風圧強度の高いカーポートを設置する必要性を感じますね。
カーポートの3大メーカー、リクシル・YKK AP・三協アルミの製品から、台風に強いおすすめを1つずつご紹介します!
さまざまな敷地に対応可能【リクシル フーゴ】
引用 リクシル公式HP
商品名 | 屋根のスタイル説明 |
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フーゴR | 一般的な形状のベーシックなラウンドスタイル |
フーゴF | スタイリッシュな印象のフラットなスタイル |
フーゴA | 建物と調和しやすいリクシルオリジナルの アーチスタイル |
特徴
- 耐風圧強度42/m秒
耐風圧パッケージを加えると、耐風圧強度46m/秒にアップ - 敷地の形状や条件、異形敷地に対応
フーゴの屋根は、3つのスタイルから選ぶことができます。
それぞれのスタイルに、片側支持タイプと両側支持タイプがあります。
それでは特徴について説明していきますね♪
【耐風圧強度】
リクシルの公式ホームページには、フーゴの特徴の1つとして、安心の強度があげられています。
標準の耐風圧強度は42m/秒相当で、厳しい気候条件にも対応可能です。
また「耐風圧パッケージ」と呼ばれる補強オプションを加えると、耐風圧強度が46m/秒に上がります。
補強オプションの内容は先程の章でご紹介した、サポート・母屋補強材・屋根材ホルダーのこと。
補強オプションを組合わせることで耐風圧強度をアップさせられるので、より安心感に繋がりおすすめです。
【敷地の形状や条件、異形敷地に対応】
さまざまな敷地条件に合わせて、柱の移動や梁の延長、屋根の連結をすることができます。
また敷地に対してコーナーカットなどの加工ができるので、変形敷地や異形敷地を有効活用してカーポートを設置することが可能です。
敷地に合わせて設置できるので、使い勝手が良いですね♪
風と熱に強い【YKK AP レイナポートグランZ】
引用 YKK AP公式HP
商品名 | 柱のタイプ |
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レイナポートグランZ | 片側支持タイプ |
レイナワン/ツインポートグランZ | 両側支持タイプ |
特徴
- 耐風圧強度42m/秒
- 耐風性能に優れている。
レイナポートグランシリーズは、リクシルでご紹介したカーポートと異なり、屋根のスタイルが一種類です。
雨風が吹き込みにくい、ラウンドスタイルの屋根が採用されています。
それでは特徴を見ていきましょう!
【耐風圧強度】
耐風圧強度は、風速42m/秒と記載されています。
レイナポートグランシリーズにはさまざまな種類がありますが、補強オプションをつけずに耐風圧強度が高いのは、レイナポートグランZ。
他のカーポートは、補強オプションがなければ耐風圧強度38m/秒。
耐風圧強度38m/秒は低めに感じられますが、補強オプションをつけると46m/秒にアップします。
オプションは有料のため、YKK APの商品で標準仕様の中から耐風圧強度が高いカーポートを選びたい方は、レイナポートグランZがおすすめです!
【優れた耐風性能】
試験と解析を繰り返しながら最適な屋根材の押さえ方を確立し、強風に耐える強さを持っています。
そのため屋根材が抜けにくくなっているんです♪
また、熱による変形や歪みを抑える性能があることも売りにしていますよ。
風にも熱にも強いカーポートなので、安心して長く使えそうですね!
光が入り明るい【三協アルミ スカイリードZ】
引用 三協アルミ公式HP
商品名 | 柱のタイプ |
---|---|
スカイリードZ | 両側支持タイプのみ |
特徴
- 耐風圧強度46m/秒
- 両側支持タイプのみ
- 透過性のある屋根材で明るい
スカイリードZは、耐積雪量が50cm・100cm・150cmの3種類から選べるようになっています。
屋根は、スタイリッシュでフラットなスタイルです。
それでは特徴の説明をしていきますね。
【耐風圧強度】
耐風圧強度46m/秒。
ご紹介した中で、補強オプションをつけずに耐風圧強度が一番高いのはこのスカイリードZ!
強風による屋根材の吹き上げや、本体の揺れを抑える工夫を凝らし、耐風圧強度が高められているカーポートです。
【両側支持タイプのみ】
耐風圧強度が高いのは安心感があり嬉しいのですが、仕様は両側支持タイプのみです。
敷地の面積によっては設置が難しいかもしれません。
【透過性のある屋根材で明るい】
透過性のある屋根材を使用しているので、光を取り入れやすくカースペースが明るくなります。
リビングの前にカーポートを設置する場合も、室内が暗くなりすぎないというメリットがありますよ♪
以上、3大メーカーのカーポートからおすすめをそれぞれご紹介しました。
もし新たに設置する場合は、台風対策の観点からおすすめなので検討してみてくださいね。
まとめ
- 台風対策は、屋根と柱のどちらにも行う必要がある。
- あえて屋根が抜ける設計という情報は誤り。
- 屋根を外したりネットを張ったりと、自分でできる台風対策がある。
- 業者さんに依頼することで、カーポートを補強できる。
- 耐風圧強度が高いカーポートを選ぶと安心。
カーポートの台風対策について、参考になったでしょうか?
大切な車はもちろん、カーポートもなるべく被害から守れる台風対策を行いたいですよね。
ただし、屋根の台風対策は高所での作業となるため、無理は禁物です!
困難に感じたときは業者さんに依頼をするようにしてくださいね。
カーポートの台風対策をするときに、この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました♪