新築や住宅購入で、悩ましい問題の1つが子供部屋。
家の間取りを考えるとき、家族の共有空間を削ることは難しいので、他の個室の部屋数や広さで調整をすることが多いです。
1つの部屋を用意して、子供が個室を使用する間だけ、間仕切りでプライバシーを確保するご家庭が増えているんです。
この記事では、将来的に子供部屋を間仕切りする場合に、失敗を未然に防ぐチェックポイントをご紹介します!
1つの部屋を複数の兄弟姉妹に分ける場合はもちろん、大人の部屋を間仕切りして子供部屋を作ってあげる場合にも参考にしていただけます♪
後々「失敗した!」 と思わないように、住宅を検討するタイミングでぜひ一度チェックしてみてくださいね!
目次
子供部屋を間仕切りするとき失敗しないためには?
この記事を見ているのは、現時点でお子さんが小さくて、個室の子供部屋はまだ必要になっていない方も多いでしょう。
子供が成長したとき、どんな部屋が必要なのか予想するのは難しいですよね。
子供部屋を間仕切りした先輩パパ・ママ達の失敗談は、例えばこんなものがあります。
せっかく子供部屋を計画するのなら、後悔のないようにしたいですね。
将来的に子供部屋を間仕切りする予定なら、新築や住宅探しの時点で、仕切る時のことを出来るだけ具体的にイメージしておきましょう!
新築や家探しの段階で考えるべきポイント4点
間仕切りする時期がまだまだ先でも、以下の点は事前にチェックしておくと失敗が少ないです。
これから各項目について、解説していきますよ!
いつから間仕切りする?
一般的に、小学校高学年になると親と一緒に寝なくなり、中学生になると勉強等で睡眠以外の時間も個人のスペースで過ごす時間が増えます。
ご家庭によって、教育方針や受験のタイミングも異なりますので、「何年後に個人スペースを作るのか」具体的にイメージしてみましょう!
東京ガス都市生活研究所の調査では、以下のような結果が出ています。
引用 東京ガス公式ホームページ
この調査から、小学生になると半数以上が「自分だけの部屋」もしくは「他の兄弟姉妹と一緒の部屋」を持っていることがわかります。
中学生になると、男女共に半数以上が自分だけの個室を持ち、高校生になるとその割合は8割近くなります。
引用 東京ガス公式ホームページ
また、「実際に子供部屋を使っているのか」という点についてもデータがありました。
最近は、小学生まではリビングで学習をさせるご家庭も多いためか、小学生の間は自室で過ごす時間が短い傾向にあります。
中学生以上は、自室で過ごす時間が一気に増えるので、それだけ個人のスペースの必要性が高い時期と言えるでしょう。
新築や家探し時点で、お子さんが小学生以上になっている場合は、すぐに間仕切りを必要とする時期になります。
間仕切りをする際には追加で費用がかかるので、既にお子さんがそれなりに成長しているのであれば最初から個室を用意してしまうのも手です。
我が家は建売物件を探していたのですが、物件の中には、子供独立後を想定して「構造上壊せる壁」を個室間に採用しているものもありました。
子供がまだ小さい場合、最初から1人1つ個室を用意してしまうと、成長するまで誰も使わず、いわゆる「死に部屋」になる可能性があります。
仕切る前の広いスペースなら、兄弟姉妹でおもいっきり遊べますよ♪
子供の年齢を考慮して、子供部屋を最初から個室にするか、間仕切り方式にするか考えると失敗が少ないでしょう。
十分な収納を確保しよう!
子供の荷物は、年齢を追うごとにどんどん増えていきます。
中学生にもなると、学校や塾のテキストも増えますし、部活の道具なども管理が必要になります。
部屋を間仕切りして使用する場合には、どちらの部屋にも十分な収納スペースを確保できるよう配慮してあげましょう。
どうしても「クローゼットが片方にしかない」といった状況になるのであれば、収納ができる家具で間仕切りをするなど工夫が必要です。
大人も同じですが、十分な収納スペースがないと部屋が散らかりやすくなります。
子供のうちから整理整頓の習慣をつけるためにも、荷物を管理できるスペースを設けたいところです。
各部屋の条件はほぼ同じにするのが理想
収納の他にも、子供部屋を分割するときに、できるだけ平等にしたい条件がいくつかあります。
- 気温(エアコン)
- 照明
- ドア
- 日当たり
- コンセント
特に気温や照明は、部屋の過ごしやすさに直結します。
空調が片方の部屋でしか操作できない状態だと、相手の部屋に入ったり、設定温度を互いに相談したりする必要が出てきて不便です。
照明についても、片方が夜遅くまで起きていると、もう一方も照明の影響を受けて寝られないという事態が発生しかねません。
空調や照明は、部屋ごとに調整できる方が快適に過ごせるので、勉強や趣味に打ち込めるようになります。
ドアも2つ用意するのが理想です。
ドアを共有していると、どうしても部屋を完全に仕切ることができなくなります。
日当たりやコンセントの数も、部屋の過ごしやすさに関わるのでなるべく事前に計画しておきたいポイントです。
全く同じ条件にするのは難しいですが、良い点と悪い点をあわせてトータルで平等になるようにすると納得感があります。
必要な広さは?面積別のメリット・デメリット
子供部屋について、親の方針によって幅が出るのが「部屋の広さ」です。
平均的な子供部屋の大きさは1人あたり6畳ほどと言われていますが、子供の人数や間取りの関係で割り当てられる面積は変わってきますよね。
ひとつの部屋を間仕切りする場合は、「分割すると、思ったより狭かった!」という失敗がないように、事前に必要な広さも考えておきましょう!
子供部屋に必要な機能として、一般的に以下の3点を設置することが多いです。
- シングルベッド:210cm×100cm
- 学習机:120cm×50cm
- 収納:90cm×60cm
上図では、収納が造り付けのクローゼットなので空間に余裕があるように見えます。
造り付けの収納がない場合は、クロークとして使う収納家具を設置することになるので、それだけ自由に使える面積も減ります。
5畳前後だと、子供部屋に必要な最低限の家具がぴったり収まる広さと考えてよいでしょう。
- 他の部屋を広くすることができる
- 狭い空間を有効に使う力を身に付けられる
- 掃除が簡単
- 友達を呼びにくいので溜まり場になりづらい
- 家具を置くと圧迫感がある
- 収納できる荷物の量が限られている
続いて、平均的な子供部屋のサイズと言われている6畳以上のお部屋について見ていきましょう!
先程同様、子供部屋に必要な設備として、一般的に以下の3点を設置すると考えます。
- シングルベッド:210cm×100cm
- 学習机:120cm×50cm
- 収納:90cm×60cm
6畳以上になると、ゆとりが生まれてきます。
寝る・勉強する以外にも、趣味や遊びをするスペースまで確保できますよ。
- 収納できる荷物の量が増える
- 遊びや趣味に使うスペースがある
- 友達と部屋で遊べるので、リビングが騒がしくない
- 掃除が大変になる
- 快適すぎると自室にこもりがちになる可能性あり
- 友達を呼んで子供の溜まり場になる可能性あり
子供部屋をおしゃれに仕切るには?間仕切り方法5選
子供部屋を間仕切りする方法は、意外とたくさんあります。
このパートでは、代表的な間仕切り方法5つについて、メリット・デメリットを解説していきます。
家具で仕切る
家具を置くことで空間を仕切り、手軽に部屋を分割することができます。
上図のように、間仕切りすることを想定して、床から天井までオーダーメイドでぴったり作ってもらえる商品もあります。
ワードローブなどの収納家具で間仕切りをすると、収納スペースを増やすことができて空間を有効に使えますよ!
- 間仕切り自体を家具にすることで、空間を有効活用できる
- 工事が不要で手軽
- 費用も比較的安い
- 何度でも動かせるので自由度が高い
- 賃貸物件でもできる
- 家具によっては遮音性・遮光性が劣る
- 完全な部屋の分割が難しい
引用 ディノス公式ホームページ
造り付けのクローゼットのような、美しい仕上がりが特徴の間仕切り家具です。
ダークブラウン、ホワイト、ウォルナットの3色展開で、お部屋のイメージに合うカラーを選べます。
子供が独立したあと、親がそのまま使用しても違和感がないおしゃれなデザインがGood!
2.スチールラック 突っ張り式
さらに手軽に間仕切りをしたい場合は、本棚などもおすすめです。
ただし、間仕切りとして背の高い家具を採用すると思いますので、万が一に備えて、地震対策はしっかりしておきましょう!
この商品は、天井まで突っ張るタイプなので、転倒リスクが低くて安心です。
カーテンで仕切る
カーテンでの間仕切りは、そろそろ部屋を分けたいけど、お互いの存在は感じ取れるような仕様にしたい場合にぴったりです!
- 費用を抑えられる
- 工事不要ですぐ取り付けできる
- デザインの種類が豊富
- 子供が独立したあとも撤去が簡単
- 遮音・遮光性が低い
- 各部屋ごとに温度調整が難しい
1.アコーディオンカーテン
昔から間仕切りによく使用されるアコーディオンカーテン。
私はちょっと古臭いようなイメージを持っていたのですが、調べてみると最近はおしゃれでスッキリしたデザインも多いです!
工事不要で自力でレールを付けることができる商品もありますので、子供と一緒にワイワイDIYするのも楽しいのではないでしょうか。
2.ロールスクリーン
ロールスクリーンはスマートな印象の部屋になります。
遮光性の高いものを選べば、人影が透けるのも防げるので、より一層プライバシーの確保ができるようになります。
工事をしなくても、つっぱり棒の要領で取り付けできる商品もありますよ!
3.カーテン
カーテンで間仕切りしたいけど、カーテンレールの取り付けは大変…という場合に、役立つアイテムを発見しました!
つっぱり棒タイプのカーテンレールです。
これなら、間仕切りしたい場所にすぐに取り付けすることができますね!
カーテンにも、遮光性・防音性が高い商品がありますので、目的に合わせて選んでみてくださいいね♪
ラブリコを使ったDIYで仕切る
「ラブリコ」をご存知ですか?
2×4(ツーバイフォー)木材を使用して、床から天井の間を強力につっぱることで柱を建てられるアイテムです。
「ディアウォール」という商品も同じ用途で使われます。
ラブリコを使用すると、工事不要で、簡易的な壁や棚を自力で作ることが可能になります。
このアイテムが画期的なのは、床や天井にネジ等を取り付けることがないので、賃貸物件でもお部屋の改造が可能になるという点です。
- 費用を抑えて壁を設置できる
- DIYをする楽しさがある
- アイデア次第でおしゃれに改造できる
- 賃貸物件でもできる
- DIYする手間がかかる
- 遮音性は劣る
- 隙間ができるので、光や空気も完全に遮断できない
私も賃貸物件で、夫のプチ書斎をつくるためにラブリコで間仕切りをDIYしたことがあります。
初めてのDIYだったのですが、夫婦2人で簡単に壁ができました!
そしてガッチリとつっぱってくれるので、強度も非常に高いです。
我が家は半年ほど壁を使用しましたが、その間に柱の緩みはありませんでした!
月に1回程度、つっぱりが緩んでいないか点検をすると安心でしょう。
そして、引っ越しの際に作った壁を自力で解体したのですが、天井や床に傷がつくこともなく、簡単に原状回復できたのも感動でした。
建具(引き戸)で仕切る
引き戸を取り付けることで、部屋の間仕切りをする方法です。
新築の時点で、建具のレールを取り付けておくこともできますし、後からリフォームで設置するケースもあります。
間仕切りをする時期まで扉を取り外しておくなら、扉の変形を防ぐために、できるだけ設置時と同じように立てて保管すると良いそうです。
- 扉を閉めれば、きっちり空間を分けることができる
- 見た目がスッキリしている
- 扉の開閉や取り外しによって、空間を自由に使える
- 費用がかかる
- 工事が必要
- 気密性・遮音性はやや劣る
1.レール方式
引用 オーダードア.com
昔から引き戸と言えば、レールタイプがお馴染み。
重い扉でも問題なく開閉でき、衝撃にも強いので多少ぶつかったりしても大丈夫です。
デメリットとしては、レールの掃除が面倒という点が挙げられます。
間仕切りをするまで扉を外しておく場合も、レールは残ってしまうので、見た目が気になる人もいるでしょう。
2.上吊り方式
引用 オーダードア.com
最近人気があるのが、上吊りタイプの引き戸です。
天井で扉を吊っているので、床のレールがありません。
バリアフリーの観点からも、少しでも床に凹凸が少ない方がいいですよね。
比較的、衝撃には弱く、やんちゃ盛りのお子さんがタックルすると危険なので注意が必要です。
造作壁で仕切る
プライバシーの確保を重視する場合は、しっかり壁を作ることをおすすめします。
業者さんにリフォームを依頼することになるので、費用と工事が必要になりますが、そのぶんお子さんは快適にお部屋で過ごせるでしょう。
- 完全に部屋を分割できる
- 遮音性が普通の壁と同じレベルなので、勉強に集中できる
- 費用がかかる
- 工事が必要
- 子供独立後に元に戻すなら、さらに費用と工事が必要
子供部屋が散らかる問題を解決!収納力UPの間仕切りテク
子供が自分の部屋を持つようになると、基本的には荷物を自分で管理することになります。
子供に任せると部屋が散らかるのは「あるある」ですが、将来整理整頓できる大人になってもらうためにも、収納の練習をしてもらいましょう!
ただ、もともと個室の子供部屋と比べて、間仕切りをした部屋は収納スペースが十分でないケースも多いです。
間仕切りの子供部屋でも、工夫次第で収納できるスペースは増やせるので、まずは収納ができる環境を親が整えてあげるのがオススメです。
収納家具を活用する
手っ取り早く収納量をアップするなら、収納家具を間仕切りとして使う方法がオススメです。
また、カーテンやパネルなどの薄い間仕切りで、隣の部屋の音が気になる場合もあると思います。
そんなときは、間仕切りに重ねて家具を置くと、遮音性も上がるので一石二鳥です。
DIYで間仕切り壁に収納をつくる
引用 ディアウォール公式サイト
床と天井をつっぱらせることで柱ができるDIYアイテムを使えば、理想の棚を作ることも可能です!
既製品の棚では理想的なサイズがない場合もありますが、自分で作れば収納したいものをシンデレラフィットさせることもできちゃいます♪
自分の理想を叶えた棚があれば、荷物が散らかるのを防げるかもしれません。
また、棚やフックを作るのは定番ですが、柱に有孔ボードを取り付けることで、「見せる収納」をするのもお洒落ですね。
共有のクローゼットを間仕切り代わりにする
部屋自体はそれぞれのプライバシーを確保しつつ、収納スペースは共有することで空間を有効に使うアイデアです。
大きめのハンガーラックなどでクローゼットの収納部分を作り、それぞれの部屋にカーテンで目隠しをすれば完成です。
かなり大容量の収納スペースになりますので、ついついお洋服が散らかるお洒落なお子さんにぴったりです。
まとめ
- 将来的に子供部屋の間仕切りを計画しているなら、事前の計画が大切
- 各部屋の快適さが同じくらいになるように、最初から間仕切りする目線で考えると良い
- 部屋の間仕切りは様々な方法があるので、メリット・デメリットを考慮して決める
- 間仕切りした部屋でも、工夫次第で収納量は増やせる
この記事では、子供部屋の間仕切りを考えている場合に、事前に考えておきたいポイントについて解説しました。
兄弟姉妹の人数や男女の構成、お子さんの性格などによって、最適なお部屋作りは変わってきます。
ぜひ子供部屋でどんな風に過ごしてほしいのかイメージしたうえで、後悔のないよう子供部屋計画をしてくださいね♪