ココナッツミルクを使用した料理やスイーツ、ドリンクなど、飲食店やスーパーで目にすることも多いですよね。
スーパーのカレー売り場やカルディなどにも売っていて、自宅での料理に取り入れている人もいます。
日本では頻繁に使う材料でもないですし、カロリーも高そうで心配になりますよね。
結論、ココナッツミルクは適量であれば体に悪いことはなく、健康に良い栄養が豊富に含まれています。
過剰摂取すると体に悪い影響を及ぼすのは事実ですが、それはどの食べ物でも同じです。
ココナッツミルクが体に悪いと言われてしまう理由や、含まれる栄養の効果、最後におすすめレシピも紹介します。
ココナッツミルクが気になる方は、この記事を読んで、生活に取り入れてみませんか?
目次
ココナッツミルクが体に悪いと言われてしまう理由
ココナッツミルクが体に悪いのではないかと心配されてしまう理由がいくつかあります。
過剰摂取をしなければココナッツミルク自体が体に悪いことは無いですが、注意点として知っておく必要があります。
ココナッツミルクを摂取しすぎないよう、下記のことは覚えておきましょう。
【カロリーが高い】200㎖で300キロカロリー
4種類のミルクの中でも圧倒的にカロリーが高いのがココナッツミルクで、コップ一杯200㎖として300キロカロリーもあります。
名前 | 200㎖当たりのエネルギー(kcal) |
---|---|
ココナッツミルク | 300kcal |
牛乳 | 134kcal |
調整豆乳 | 128kcal |
無調整豆乳 | 92kcal |
かなり高いと感じますが、記載しているココナッツミルクのカロリーは原液のもので、基本的にそのまま飲むことはありません。
通常料理に使用するので、カレーやお菓子などに合わせて摂取するには気になるほどのカロリーではないです。
また後程詳しく説明しますが、ココナッツミルクの脂肪分は早く消化でき、体に必要なカリウムやマグネシウムが豊富です。
体に悪いどころかダイエット中にも、適量ならココナッツミルクは向いているのです。
飲料用に加工されたドリンクは原液では無いため、カロリーは高すぎず、カリウムやマグネシウムが摂取できますよ。
エルビーのココナッツミルク(200㎖84キロカロリー)
美味しいからといって、ココナッツミルクを飲みすぎるのは太る原因になるので注意が必要です。
【糖度が高い】加工品は砂糖が加えられている
ココナッツミルクで飲料として加工されているものには、甘く美味しくするために砂糖が加えられているものが多いです。
もともとのココナッツミルクはダイエットや健康の味方である成分が豊富です。
だからといって加工されたものを確認せず飲んでしまうと、糖分をたくさんとってしまっている可能性もあります。
飲む量に気を付けたり、砂糖を使っていないものを選んだりして飲むと良いでしょう。
【悪玉コレステロール】過剰摂取で増加する
ココナッツミルクには中鎖脂肪酸というものが豊富に含まれています。
中鎖脂肪酸は適量であれば問題ありませんが、摂りすぎると悪玉コレステロールを増やしてしまうのです。
過剰摂取は肥満、糖尿病などを引き起こすリスクもあります。
悪玉コレステロールが増える、と見たらカロリーが高いことと合わせて悪いイメージを持ってしまいますよね。
ココナッツミルクは適量の摂取で上手く取り入れれば、ダイエットにも向いており健康にも良いですよ。
ココナッツミルクの栄養!適度の摂取なら体に良い!
ココナッツミルクには体に良い栄養が豊富に含まれています。
カロリーや脂質が多いので太るのではと感じてしまいますが、ココナッツミルクの脂質にはダイエットに向いている秘密があります。
ココナッツミルクの体に嬉しい栄養を見ていきましょう。
コップ一杯200㎖の栄養一覧と摂取基準
まず、ココナッツミルク200㎖に含まれる栄養と、1日の摂取基準をまとめました。
含有量は文部科学省「食品成分データベース」、摂取基準は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考にしています。
栄養成分名 | 含有量 | 成人男性摂取基準 | 成人女性摂取基準 |
---|---|---|---|
たんぱく質 | 3.8g | 65g | 50g |
炭水化物 | 5.6g | 330~430g | 250~325g |
脂質 | 32g | 58g~88g | 44g~66g |
食物繊維 | 0.4g | 21g以上 | 18g以上 |
ビタミンB1 | 0.02㎎ | 1.4㎎ | 1.1㎎ |
ビタミンB6 | 0.02㎎ | 1.4㎎ | 1.1㎎ |
ビタミンE | ※Tr㎎ | 6.0㎎ | 5.0㎎ |
カリウム | 460㎎ | 2500㎎ | 2000㎎ |
マグネシウム | 56㎎ | 340㎎ | 270㎎ |
鉄 | 1.6㎎ | 7.5㎎ | 月経なし6.5㎎ 月経あり10.5㎎ |
銅 | 0.44㎎ | 0.9㎎ | 0.7㎎ |
葉酸 | 8㎍ | 240㎍ | 240㎍ |
※「Tr」…成分は含まれているが、最小の記載量に達していないこと
ココナッツミルクはカリウムやマグネシウム、鉄、銅が豊富であり、脂質は中鎖脂肪酸というものが主体となっています。
それぞれの栄養素にどのような効果があるのか、詳しく見ていきましょう!
【カリウム】水分量の調節や血圧を下げる効果
カリウムの働きは、体内のナトリウムと大きく関係があります。
カリウムの働き1.浸透圧や水分量の調節
カリウムは細胞内に多く存在していて、細胞外液のナトリウムと調整しながら浸透圧を維持します。
ナトリウムは塩や醤油、みそなどに多く含まれており人に欠かせないミネラルですが、摂り過ぎると体がむくんでしまいます。
ナトリウムとカリウムのバランスをとることで体内の水分を保ったり、排泄したりする調整もできむくみを改善することができるのです。
カリウムの働き2.血圧を下げる
カリウムは腎臓でナトリウムが再吸収されるのを抑制し、尿で排出させる働きがあるため、血圧を下げることができます。
ナトリウムの摂り過ぎは高血圧などのリスクを高めてしまうため、カリウムが豊富なココナッツミルクで予防することがおすすめです。
【マグネシウム】不足すると生活習慣病に
マグネシウムの働き1.カルシウムの調整
マグネシウムは、歯や骨にカルシウムが行き渡るように調整する働きがあります。
わかめなどの藻類や魚介類、野菜、豆類、穀類など日常的に食べるものに多く含まれ、不足することは少ないです。
マグネシウムの過剰分は尿で排出されるので、摂り過ぎかどうか気にする必要も基本的にありません。
腎機能が低下する持病などを持っている人は、マグネシウムの調節ができないので過剰摂取には注意が必要です。
マグネシウムの働き2.血圧を下げる
カリウムと同じく、マグネシウムにも血圧を下げる効果があります。
長期的なマグネシウム不足は不整脈や骨粗しょう症、心疾患や糖尿病などの生活習慣病のリスクもあります。
【銅と鉄】銅が鉄を運び貧血予防に!
成分表を見てわかるように、ココナッツミルクには銅と鉄が豊富に含まれています。
貧血には鉄が欠かせない成分なのは有名ですが、銅も貧血予防にはとても重要です。
銅は赤血球のヘモグロビンに鉄を運ぶ働きがあるため、銅と鉄どちらが不足しても貧血をおこす可能性があります。
【中鎖脂肪酸】脂肪が蓄積しにくい
牛乳や豆乳に比べ、ココナッツミルクは脂肪分が圧倒的に多いため、太るのではないかと心配される方も多いですね。
ココナッツミルクの脂肪分の主体は中鎖脂肪酸という、消化吸収がとても速くすぐエネルギーになり脂肪蓄積がしにくいものなのです。
脂肪分の多さから甘みと濃厚さも特徴で、食欲抑制効果もあります。
スポーツをしている人やダイエット中の方におすすめですが、過剰分は脂肪に変わってしまうので注意が必要です。
ココナッツミルクのレシピでおすすめを一挙紹介!
ココナッツミルクが健康に良い栄養が豊富だとわかれば、カレーや普段のドリンクに取り入れたくなりますよね。
ココナッツミルクの缶はだいたい1缶400㎖ですが、カレーのレシピなどなら1回で使いきることができます。
もし他の料理に使って余ってしまっても、ドリンクやデザートにアレンジできますよ。
ここでは、ココナッツミルクを使ったおすすめ料理のレシピを紹介します。
ホットココナッツミルク
https://twitter.com/no1namaniku/status/1106160206789001217
引用 Twitter
料理などにココナッツミルク缶を毎日使うのは難しいですよね。
ココナッツミルクをホットドリンクにして飲むのは手軽にできておすすめです。
材料(1人分) | |
ココナッツミルク | 100㎖ |
水 | 100㎖ |
砂糖、蜂蜜 | お好みの量 |
- ココナッツミルクと水を火にかけ、よく混ぜる
- 沸騰直前まで温め、お好みの量の砂糖と蜂蜜を混ぜて完成
牛乳とバナナも加えたら、ちょっとしたデザートドリンクにもなりますよ♪
ココナッツミルクプリン
砂糖では無く、バナナやリンゴの果物の甘みを活かし、チアシードも入れたヘルシーなデザートです。
材料(4人分) | |
ココナッツミルク | 200㎖ |
牛乳 | 80㎖ |
バナナ | 1本 |
リンゴ | 4分の1 |
チアシード | 大さじ1 |
ゼラチン | 5g |
- ココナッツミルクと牛乳を良く混ぜながら、中火でフツフツするまで加熱する
- 1を冷ましてから、バナナ、リンゴと一緒にミキサーで混ぜる
- ゼラチンをお湯でふやかし1と混ぜる
- 器にチアシード、1を入れて、冷蔵庫で冷やし完成
ダイエット中のママとお子さんも一緒に食べられるデザートで、好きなフルーツでレシピをアレンジできますよ。
ココナッツミルクバターチキンカレー
ココナッツミルク、トマト缶、バターでマイルドなチキンカレーです。
材料(4人分) | ||
鶏もも肉 | 350g | |
タマネギ | 1つ | |
酒 | 大さじ1 | |
おろしニンニク | 小さじ1 | |
おろしショウガ | 小さじ1 | |
オリーブオイル | 大さじ1 | |
A | トマト缶 | 1缶 |
ココナッツミルク | 1缶(400㎖) | |
水 | 100㎖ | |
コンソメ顆粒 | 小さじ1 | |
カレー粉 | 大さじ4 | |
砂糖 | 大さじ1 | |
塩 | 小さじ2分の1 | |
こしょう | 少々 | |
バター | 10g | |
ごはん | 適量 |
- 鶏もも肉を一口大に切り、酒、おろしニンニク、おろしショウガと一緒に袋に入れ良く揉み込んで5分ほど置く
- タマネギをみじん切りにし、オリーブオイルで中火で炒める
- タマネギが飴色になった頃に1を加えしっかり炒める
- Aの材料を全て加え、5~10分ほど煮込む
- 最後にバターを加えかき混ぜ、ごはんと盛り付ければ完
いつもと違ったカレーを、大人から子供まで美味しく食べられます♪
ココナッツミルクグリーンカレー
グリーンカレーも、ココナッツミルクの定番カレーで、濃厚なココナッツミルクとスパイスの風味がメインです。
1から作ると多くの材料を揃える必要がありますが、市販の「グリーンカレーペースト」なら簡単に本格グリーンカレーが作れます。
材料(4人分) | |
鶏もも肉 | 300g |
パプリカ | 1個 |
ナス | 3本 |
ココナッツミルク | 1缶(400㎖) |
水 | 300㎖ |
砂糖 | 大さじ1 |
ナンプラー | 大さじ2 |
サラダ油 | 大さじ3 |
- 鶏もも肉と野菜を一口大に切る
- 鍋でサラダ油を熱して、グリーンカレーペーストを香りが出るまで弱火で煮込む
- 2にココナッツミルクを少しだけ加え、油分が出てくるまで煮込む
- ナス、鶏もも肉、パプリカの順で入れ中火で炒めていく
- 水、砂糖、ナンプラーを加え、中火で約10分煮込めば完成
グリーンカレーのパクチーやナンプラーなどの香りは好き嫌いが分かれるので、お店で食べて美味しいと思った方にはおすすめです!
ココナッツホイップクリーム
ココナッツミルクから作るクリームは、低糖質で消化とエネルギーになるのが速いので、ダイエット中でも取り入れられます。
材料 | |
ココナッツミルク | 1缶(400㎖) |
液体ラカントシロップ | 大さじ2 |
- ココナッツミルク缶を、一晩冷蔵庫で冷やし、上澄みを除く
- 大きめのボウルに保冷剤を入れ、内側に小さめのボウルを準備し、缶の中の固まったココナッツミルクを移す
- 液体ラカントシロップを加え、ホイッパーでクリーム状になるまで泡立てて完成
プリンやヨーグルト、ケーキのトッピングなど様々なアレンジに使えますよ。
まとめ
- ココナッツミルクが体に悪いと言われる理由は「カロリーが高い」「加工品は砂糖が多い」などがある
- 過剰摂取は悪玉コレステロールを増やすが、適量であれば問題ない
- ココナッツミルクはカリウムやマグネシウム、鉄、銅が豊富で高血圧と貧血の予防や、むくみ改善などの効果がある
- 中鎖脂肪酸はココナッツミルクの脂質のメインで、消化からエネルギー変換までが速く、スポーツやダイエットに良い
- ココナッツミルクを使ったレシピはドリンクやプリン、本格的なバターチキンカレーやグリーンカレーなどがある
- ココナッツミルクから作ったホイップクリームは、低糖質なのでダイエット中のスイーツにも向いている
ココナッツミルクは摂取しすぎなければ、体に良い栄養が豊富であることがわかりましたね。
カロリーや脂質の高さからかあまり良い効果が知られていませんが、安心してぜひココナッツミルクを使ってみてくださいね♪