
マイホームの庭造りにあたり、そんな悩みをお持ちではありませんか?
私もその1人なのですが、ずぼらさんでも緑の庭を実現できる植物としてクラピアをおすすめします!

結論からいうと、植えてはいけないと噂のクラピアは、実はメリットがたくさんあり、安心して植えられる植物です!
クラピアを植えたときの失敗例も存在しますが、それに対しては、事前に学んで対策すればOKです!
本記事では、クラピアを植えてはいけないという噂の理由と、クラピアのメリット、失敗例から学ぶ対策を解説します。
クラピアの魅力を知ったら、きっとお庭に植えたくなりますよ♪
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
目次
クラピアを植えてはいけない?!噂の真相は別の植物!
クラピアは、安心して育てられる植物です。
クラピアを植えてはいけない、という噂の原因となったヒメイワダレソウという植物についてご紹介します。
クラピアとヒメイワダレソウの主な違いについて、見ていきましょう。
噂の理由は要注意な植物「ヒメイワダレソウ」
引用 趣味の園芸公式
クラピアを植えてはいけないという噂の理由は、クラピアに似た「ヒメイワダレソウ(リッピア)」という植物にあります。
和名 | ヒメイワダレソウ(姫岩垂草) |
---|---|
別名 | リッピア |
属名 | イワダレソウ属 |
原産国 | ペルー |
花色 | 白・ピンク |
草丈 | 5cm~10cm |
特徴 | 耐寒性、耐暑性に優れ、爆発的な繁殖力を持つ |
ヒメイワダレソウは、ペルー原産で、海岸の砂場に這うように自生しており、乾燥や塩害にも強い種が多い植物。
その生育力の強さから世界中に帰化していて、日本国内でも繁殖しています。
上に伸びるのではなく、横に這うように放射状の茎を伸ばしながら成長し、初夏から秋には、白色や桃色の可愛い花を咲かせます。
成長スピードがとても速く、どんどん繁殖していくので、周りの植物を根絶させてしまう恐れがあります。
ヒメイワダレソウは、その繁殖力の強さから環境省の「生態系被害防止外来種リスト」に登録されています。
生態系被害防止外来種とは、生態系、人の生命、身体、農林水産業に被害を及ぼす又はその恐れがあるものを国が選定したもの。
生態系被害防止外来種は、原則として飼育や栽培が禁止されているわけではありません。
なので、ホームセンターなどで普通にヒメイワダレソウの苗は販売されていて、購入できます。
ヒメイワダレソウは、まれに種で繁殖することもあり、種子が飛んで行って思わぬところに繁殖してしまう恐れがあります。
また、種はできなくても、ちぎれた茎だけで繁殖できる力を持つため、自宅で栽培する場合、隣の敷地へ侵入させないような配慮が必要。
ヒメイワダレソウは、栽培の際に周囲の環境への注意が必要な植物といえます!
クラピアとヒメイワダレソウの違いはタネ
クラピアを植えてはいけないという噂の原因となった、ヒメイワダレソウの危険な一面がお分かりいただけたと思います。
クラピアは、国内に自生する在来種イワダレソウを原種に、品種改良して創り出し、商品化した植物です。
宇都宮大学の故倉持仁志氏が、10年以上の歳月をかけ創り出し、農水省の品種登録を取得している国内唯一のイワダレソウ。
クラピアはヒメイワダレソウと見た目は似ていますが、種をつけないように品種改良されているため、安心して育てられます。
クラピアを植えることで得られるメリットはたくさんあり、むしろ植えてほしい植物です!

クラピアはグランドカバープランツとして優秀!
クラピアは、その性質からグランドカバープランツとして優秀な植物です!
クラピアのメリットを、グランドカバーとして最も有名な芝生と比較してご紹介します。
クラピアがグランドカバーとして優秀な理由
グランドカバープランツとは?
地面を覆う植物のことで、雑草を生えにくくさせたり、土壌の流出を防いだりする目的があります。
クラピアは、グランドカバーとして優秀な植物だといえます!
その理由を4つ解説します。
グランドカバープランツは、地面を覆っているので、その上を人が歩きます。
クラピアは、踏みつけに強い(耐圧性がある)ので、どれだけ踏まれても大丈夫!
むしろクラピアをたくさん踏むことで、葉っぱの密度が増し、より雑草対策効果が大きくなります。
グランドカバープランツの背が高くなってしまうと、歩きにくく、見た目も悪くなってしまいます。
クラピアは、縦に伸びるのではなく、地面を這うように横へ広がっていくので、背が高くなる心配がありません。
グランドカバープランツなので、植えたら早く地表全体を覆ってもらいたいですよね。
クラピアの成長スピードは驚異的で、その速さは芝生の10倍ともいわれています!
どんどん広がっていき、早くお庭のグランドカバーが完成しますよ。
クラピアは、年に1~2回の刈り込みで問題ありません。
特にグランドカバーの範囲が広いと、刈り込み作業が大変なので、頻回に刈り込みが必要ないことはありがたいですよね!

クラピアが最強?!芝生と比較してのメリット
グランドカバープランツの代表といえば、やっぱり芝生ですよね。
しかし、庭のグランドカバーを何にしようか迷っている方には、私は断然クラピアをおすすめします!
クラピアが芝生よりも優れている点を4つご紹介します。
前項でもお伝えしましたが、クラピアの成長スピードは芝生の10倍です!
クラピアが早く地表を覆ってくれるので、その分他の雑草が入り込む隙も無くなります。
早い期間で、理想のお庭が完成するでしょう♪
クラピアの根は、芝生の根に比べて2倍くらい地中深くまで張ります。
根を深くまで張ることで、土壌をしっかり押さえ、土壌の流出を防ぎます。
芝生の上を裸足で歩くと、チクチクした感触がありますよね。
それは、芝生の葉っぱが上に向かって伸びていて、さらに葉っぱの先端がするどい形をしているためです。
クラピアは茎を横に伸ばして広がっていき、さらに葉っぱの形状が丸いので、上を裸足で歩いても全然チクチクしません。
柔らかく、心地よい感触なので、子どもやペットが遊ぶお庭には最適です♪
芝生の場合、特に成長の早い夏場は、毎週のように刈り込みが必要となります。
芝生は上に向かって伸びていますが、クラピアは横に伸びているため、年に1~2回の刈り込みでOKです。
暑い中での芝刈り作業は、本当に大変ですよね…。
芝生に比べて手入れが楽なクラピアは、お庭のメンテナンスにかかる時間と手間を大幅に削減してくれます♪
クラピアは、4月~9月頃まで白やピンクの小さな花を咲かせます。
小さな花が緑のじゅうたん1面に咲く、お花畑を楽しめますよ。
芝生は花を咲かせないので、花も楽しみたい方にはクラピアがおすすめです♪
芝生にもメリットはある!2つ紹介
クラピアと比較して、芝生にもメリットはあります。
クラピアは、冬の休眠期になると枯れて茶色くなり、春になるとまた芽吹いて緑のじゅうたんへと戻ります。
冬場はクラピアの茶色い茎が地面を這っている状態になり、その見た目はあまりきれいなものではありません。

芝生もクラピア同様に、冬枯れをして茶色くなるものが多いですが、クラピアよりはきれいな見た目をしています。
また、寒冷地向けの芝生で、冬でも緑の品種もあります。
冬場も庭の見た目を気にする方は、芝生の方が良いかもしれません。
クラピアは管理農場より直接出荷しているため、ネット販売しかしておらず、ホームセンターなどでは販売していません。
一方で芝生は、春過ぎになると、ホームセンターなどにたくさん出回ります。
また、1㎡あたりの価格も芝生の方が安いので、コスト面でも芝生の方が有利です。
すぐに入手したい、また実物を確認してから買いたいという方は芝生の方が良いでしょう。
クラピアを購入する際は、信頼できる販売店を利用しましょう。

クラピアの失敗パターン!事前に知って回避しよう!
良いことずくめのクラピアですが、中には失敗してしまったという事例もあります。
クラピアの失敗パターンとその対策をご紹介しますので、事前に知って、クラピアでの失敗を回避しましょう!
【失敗パターン①】費用がかかりすぎた
クラピアには価格が高いというデメリットがあります。
クラピアは1ポットの価格が600~700円程で、販売元によると1㎡あたり4ポット植えることを目安としています。
対して芝生1㎡あたりの価格は、品種にもよりますが一般的な高麗芝で600円程度と、クラピア1ポットと同程度の価格。
単純に計算すると、クラピアは芝生よりも1㎡あたり4倍の費用がかかることになります。
庭が広くてたくさんの苗を買うとなると、数万円にもなるクラピア。
個人的には、メンテナンスのしやすさを考えると、導入コストをかける価値はあると思います!
しかし、なるべくなら費用を抑えたいですよね。
対策クラピアの初期費用を抑えたい場合は、購入するポット数を減らしてクラピアの成長を気長に待ちましょう!
1㎡当たり4ポットの植栽目安を半分の2ポットに減らしても、やがては地表を覆ってくれます。
期間は倍かかりますが、庭造りにのんびり時間をかけられるという方にはおすすめです。
【失敗パターン②】花にミツバチが寄ってくる
クラピアは春にたくさんの花を咲かせるため、ミツバチが寄ってくることがあります。
ミツバチが飛び交う庭を見て、失敗だった…と思う人もいるようです。
ミツバチはおとなしく、余計な刺激を与えなければ人間を刺してくることはありません。
とはいえ、虫嫌いの方や、クラピアの庭で子供を遊ばせる際はちょっと心配ですよね。
対策
クラピアにはいくつか品種があるので、ミツバチ対策には1番花の少ないK7という品種を選びましょう。
クラピアK7は、他の品種に比べて花の数が少なくなるように改良されており、緑をメインで楽しめます。
よく踏む場所は、花が生えにくくなるので、クラピアをよく踏みつけることもミツバチ対策になります。
クラピアの品種名 | K7 | K5 | K3 |
---|---|---|---|
花色 | 白色 | 薄ピンク色 | ピンク色 |
葉の色 | 深い緑 | 淡い緑 | 淡い緑 |
広がり方 | 生育旺盛 | 生育旺盛 | K7・K5より遅め |
花の数 | 少なめ | K7より少し多い | K5と同等 |
開花時期 | 5月~9月 | 5月~9月 | 5月~9月 |

クラピアK7は花数が少ない品種ではありますが、ある程度は花が咲くのでミツバチをゼロにするのは難しいでしょう。
クラピアの花を減らすのに1番手っ取り早い方法は、花を刈り込んでしまうことです。
クラピアの花は、葉の付け根から花茎を伸ばして次々と咲くので、刈り込んでも2~3週間で元の状態に戻ります。
具体的には6月の梅雨前に1回、7月~8月期は1ヶ月に2回程刈ることで、クラピアの花数を少なく維持できますよ。
【失敗パターン③】上にひょろひょろと伸びた
クラピアは横に広がっていくはずなのに、上に向かってひょろひょろと伸びてしまった…。
それは、日照不足が原因です。
クラピアは、日当たりの悪い場所だと、日光を求めて上へ上へと伸びてしまいグランドカバーとしての役割を果たしてくれません。
地表が覆われないので、雑草も生えますし、手入れのされていない荒れた見た目になってしまいます。
対策クラピアを植える場所の日当たりはとても重要です!
クラピアの成長には、1日あたり最低3時間の日照が必要なので、植える場所は十分な日照があるか事前に確認しましょう。
終日日照のある場所が理想ですが、クラピアは午前中の光を好むため、最低でも午前中は日光の当たる場所に植えましょう。
多少の失敗は修復可能な再生力で安心!
ここまで、クラピアの3つの失敗パターンと事前にできる対策をご紹介しました。
しかし、クラピアはほったらかしでも繁殖していく生命力を持ち、決して育てるのが難しい植物ではありません。
購入したクラピアには、育て方のマニュアルがついているので、初心者でもその通りに育てればまず失敗は無いでしょう。
クラピアは、たとえ病気になって部分的に枯れてしまっても、すぐに周りから茎が伸びてきて枯れた部分を塞いでくれます。
クラピアの繁殖が旺盛な部分から、あまり成長が進んでいない部分に移植することも可能です。
この再生力の高さが、クラピアの魅力の1つでもありますね。
多少の失敗は、クラピアの再生力がカバーしてくれると思って、クラピアの栽培にトライしてみましょう♪
まとめ
- クラピアを植えてはいけないという噂の原因は、生態系に被害を及ぼす恐れのあるヒメイワダレソウと見た目が似ているため
- クラピアは種子をつけないように改良されているので、安心して育てられる
- クラピアはグランドカバープランツに最適
- クラピアは芝生より早く成長するなど、グランドカバーとしてのメリットがある
- クラピアは価格が高いなどのデメリットもあるが、対策でカバーできる
- クラピアの再生力が、部分的な失敗はカバーしてくれるので安心
クラピアは導入コストこそかかりますが、それを上回るメリットがたくさんあることが分かりました。
特に、忙しく庭の手入れに時間をかけられない共働き世帯にはクラピアがおすすめ!
ふかふかのクラピアのじゅうたんの上で、素敵な休日を過ごしましょう♪