最近、いつも通りに車に乗って外出すると、加速しない時があると思っていたら、車からガタガタと音がする。
これは車に何か異常が起きているのではないかと思い、心配になって運転に集中できないですよね。
でも、「加速しない」と「ガタガタと音がする」の原因を理解するのは難しそうなイメージ。
修理で症状が改善されることなのか、車自体を買い替えした方がよいのか、気になりませんか?
私なら費用がかかることなので、原因を理解して納得したうえで、修理や買い替えを依頼したいです。
車が加速しないでガタガタと音がする原因、似た事例で焦げ臭いにおいもする時の原因、そして各費用について解説します!
目次
車が加速しないでガタガタする原因は2つ考えられる!
車が加速しないでガタガタと音がする場合、プラグ&イグニッションコイルの状態が関係している可能性が高いです。
原因を突き止めるには、どんな時に不具合の症状が出たのかを意識しておく必要があります。
詳しい原因とプラグとイグニッションコイルの意味は、プラグ&イグニッションコイルが原因で解説します。
整備士さんは「加速しない」や「ガタガタ」の症状が起こった状況から、不具合の原因を推測します。
車の不具合が起きたのはどんな時?
車が加速しないでガタガタと音がした時、どんな状況でしたか?
このような状況で症状が出たのではないでしょうか。
【よくある症状】
- アイドリングが安定せずに、車からガタガタと音がして震える
- 通常に走行していて、アクセルを踏んでもすぐに加速しない
- 追い越す時などに、アクセルを強く踏むと車からガタガタと音がして震える
- 上り坂でアクセルを強く踏むと、加速しないで車からガタガタと音がして震える
*アイドリング・・・エンジンをかけて何もしていない状態(発進する前)
*「車が震える」とは、車が前後に揺れるような感覚です。
「車からガタガタ音とがして震える」という症状から、ギアを切り替えるオートマチックが故障したと思われる方もいらっしゃいます。
もちろん、原因がオートマチックの故障である場合もありますが、原因として多いのはプラグ&イグニッションコイルです。
プラグ&イグニッションコイルが原因
「プラグ」と「イグニッションコイル」が正常に機能していないと、ガソリンを燃焼させることが出来ません。
- プラグ・・・スパークプラグと呼ばれ、ガソリンと空気を混ぜた燃料に着火させる部品
- イグニッションコイル・・・プラグを作動させるための電気の電圧を調整する部品
ガソリン車は、エンジンの中でガソリンと空気を混ぜて燃焼させて出来上がる燃焼エネルギーを利用して走行します。
燃料に着火させるための、元になる部品がスパークプラグ。
スパークプラグを作動させるためには高い電圧が必要となります。
自動車のバッテリーの電圧では不足するため、バッテリーから供給される電気の電圧を着火できる電圧まで調整する必要があります。
バッテリーから供給される電気の電圧の調整する役割を担うのがイグニッションコイル。
スパークプラグの上にイグニッションコイルが差し込まれており、プラグごとに、1つのイグニッションコイルが差し込まれています。
スパークプラグの数は車種によって異なり、4気筒や6気筒などがあります。
*気筒・・・金属製の筒で、エンジンを燃焼する場所
イグニッションコイルは気筒が1か所のみ故障していても不具合が起こります。
スパークプラグとイグニッションコイルは連動している部品です。
どちらか一方しか、故障していなくても「加速しない」「ガタガタと音がする」「車体が震える」という症状がおこります。
そのため、不具合の症状だけでは「スパークプラグ」「イグニッションコイル」のどちらが故障しているのか判断が難しいです。
また、不具合の原因がスパークプラグ、イグニッションコイル以外であることも考えられます。
近くのディーラーや整備工場に車を持って行き、点検してもらうことをお勧めします。
似たような症状で車が加速しないで、さらに焦げ臭いにおいがする場合、は別の原因が考えられます。
車から焦げ臭いにおいがする場合の原因についてご紹介します。
車が加速しないし焦げ臭い!?オイル漏れの可能性あり
もしあなたの車が、ATFを1度も交換したことがなかった場合、車が「加速しない」原因かもしれません!
「焦げ臭いにおい」は体感として分かるので、車から臭うとビックリしますね。
とりあえず車を停めてみたけれど、何を確認したらよいか分からないという方、多いのではないでしょうか?
車が加速しない、焦げ臭いにおいの考えられる原因についてご紹介します。
オートマオイルを交換した時期を確認しよう!
【ATF(オートマオイル)とは】
- オートマチックトランスミッションフルードを略した言葉
- オートマチックの中を満たしているオイル
- エンジンオイルとは別のオイルで、トランスミッションを円滑にするためのオイル
*トランスミッション・・・「変速機」と言われ、ギアチェンジを行う
あなたの車は購入してからATF(オートマオイル)を交換したことはありますか?
ATFの交換時期については、走行距離やお店によって、さまざまな見解があります。
- ガソリンスタンドや車用品店・・・2年毎や2万km毎に交換を勧められることもある
- ディーラー・・・メーカーごとに異なりますが、4万Km~10万kmで交換を推奨
ATFは走行距離や年数とともに、劣化します。
劣化したATFを交換せずに走行すると、燃費が悪くなったり、トランスミッションに不具合が起こる原因になったりします。
その結果、加速しないという症状がおこります。
さらに、劣化したATFが漏れ出すと焦げ臭いにおいの原因となります。
オートマオイルが漏れると焦げ臭くなる!
ATF(オートマオイル)を一度も交換していなかったことが発覚した方。
ATFが漏れているから、車が「加速しない」うえに「焦げ臭い」においがする可能性が高いです。
駐車場に車を停めた後、オイルみたいな液体がにじみ出ている、色が付いた水たまりのようなものが出来ていることはないでしょうか?
ATFに限らず、車のオイル漏れは「亀裂」や「隙間」が出来ることから起こります。
- 亀裂の原因・・・何かにぶつけたり、強い振動を与えたりしたことによる金属疲労
- 隙間の原因・・・ボルト同士の隙間を無くすためのオイルシールやゴムパッキンの劣化
亀裂については、事故で車ぶつけたことがあったか、など振り返れば思い出せると思います。
隙間の原因はゴムパッキンの劣化で、ゴムが硬化することで柔軟性が無くなり隙間がうまれます。
ゴムは車の部品に限らず、新品は柔らかい状態です。
ですが、ゴムは使っても使わなくても年数が経過すると硬くなります。
「硬化」という現象です。
家庭で使用する輪ゴムでも、しばらく使っていないといざ使おうと思って、伸ばすと切れてしまった経験はありませんか?
この現象はゴムが硬化しているため、伸び縮みなどの動きが難しくなっている状態です。
車のゴムパッキンにも同じことが言えます。
本来であれば、ゴムパッキンはボルト間の隙間を埋めるための役割を担い、圧縮されることにより縮まってくれます。
ですが、硬化したゴムパッキンは圧縮されても縮まりにくいので、ゴムがひび割れすることがあります。
ひび割れしたゴムパッキンの隙間からATFが漏れることで、車の熱でATFが温まり、焦げ臭いにおいがするという症状が起こります。
また、オイル漏れ以外の原因も考えるため、近くのディーラーや整備工場に車を持って行き、点検してもらうことをお勧めします。
車が「加速しない」「焦げ臭いにおいがする」という症状を事前に防ぐには、日ごろ定期点検を行いましょう。
車が加速しない場合は修理か買い替えどちらが最適?
車が加速しない場合、症状によって修理にかかる費用が異なります。
修理費用は取り替える部品によって数千円で済むこともあれば、数十万円かかることもあります。
前章でご紹介した不具合の症状別に「修理費用」をそれぞれ比べてみましょう。
症状別の修理費用の違い
- 症状:車が加速しないで、ガタガタと音がして震える
修理箇所 | 修理費用 |
スパークプラグ |
*スパークプラグの中にはプラグだけで5,000円以上するものもあります |
イグニッションコイル |
|
※1気筒あたりの金額のため、4気筒の車で全ての気筒が悪いと金額は4倍になります。
- 症状:車が加速しないと同時にアクセルを踏み込むと焦げ臭い
修理箇所 | 修理費用 |
ATFの交換 |
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ATFの漏れ |
|
また、修理するお店によっても修理費用が異なるので、見積もりを取ると費用の比較が出来ます。
修理費用が高額になった場合は買い替えを検討
修理費用が高額になった場合、「こんなに費用がかかるのはもったいない」と思う人もいるはず。
その結果、買い替えを検討される方もいるでしょう。
修理費用が高額で車の買い替えを検討される方は、査定をとることをお勧めします。
【査定をとるメリット】
- 査定金額が高い場合は、やっぱりこの機会に買い替えようと考えるきっかけとなる
- 査定金額が低い場合は、やっぱり修理で対応するか改めて考え直せる
修理費用以外の面で、車の買い替えを検討した方が良い場合もあります。
【車の買い替えを検討したが良い場合】
- 修理費用が高額で、走行距離が10万kmを超えている、車検が近い
車の寿命は約10万kmと言われています。
車に不具合が起きたのは寿命が来たサインかもしれません。
残念ながら走行距離が10万kmを超えると、査定がつかないことが多くなります。
また、走行距離が10万kmを超えると、一気に車検費用が高くなります。
走行距離が10万kmを目処に交換が必要になる部品が多いことが理由です。
車を買い替える目安として「走行距離が10万km」を超えているかどうか、確認しましょう。
また、車検が近い場合は車の買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。
修理費用と車検費用が高額になった場合、この機会に車の買い替えをすれば、修理代を買い替え費用に充てることができます。
修理する場合も、買い替えする場合もお金がかかることなので、信頼できるディーラーや整備工場に相談して決めましょう。
まとめ
- 車が加速しないでガタガタと音がする場合、どんな時に不具合が起きたのかを確認する。
- 車が加速しないでガタガタと音がする原因は、スパークプラグとイグニッションコイルの不具合が関係していることが多い。
- 車が加速しない場合、車の購入時期、走行距離によってはATFの交換が必要になる。
- 車が加速しないで焦げ臭いにおいがする場合は、ATFが漏れている可能性がある。
- 修理費用は症状によって大きく異なり、数千円~数十万円かかる。
- 走行距離や車検の時期により、車の買い替えを検討した方が良い場合がある。
車が加速しない、ガタガタと音がする、焦げ臭いという症状は体感として分かりやすいです。
どれか一つでも異常を感じた場合は、すみやかに点検してもらいましょう。
車は人の命を乗せて走っています。
事故が起これば人の命を奪ってしまうこともあります。
運転中に何か不具合が起きて、事故が起きてからでは手遅れです。
不具合を事前に防ぐことにも繋がるので、日ごろから車の定期点検を行うことを心がけましょう!