社会人になるとさまざまな形で冠婚葬祭を経験します。
その中でも招く側になった時に、知っておくべきマナーが「お車代」です。
「お車代」とは、ゲストに渡す交通費・宿泊費のことで、感謝の気持ちやお礼の意味も込められています。
渡す機会は、結婚式や葬式、法事などが挙げられます。
しかし普段の生活では「お車代」を渡すことがないので、封筒はどんなものを使っていいかわからないかもしれません。
100均でも冠婚葬祭で使える封筒がたくさん売っていますよ。
金額や贈る人によっては、封筒を選ばなければなりませんが、基本的には100均の封筒でも問題はありません。
本記事では、お車代のちょっとしたマナーや注意点、100均の封筒で簡単アレンジをご紹介します。
目次
お車代の封筒は100均でそろう!オリジナル作成方法
今回、100均の定番、DAISO(ダイソー)、Seria(セリア)、Can★Do(キャン★ドゥ)、Watts(ワッツ)で調査してきました。
100均では、どのお店でも冠婚葬祭で使える封筒があり、種類が豊富でした。
シンプルなデザインからかわいいデザインまで幅広く取りそろえられていました。
最近は、100均の封筒を使って手作りの封筒を使う新郎新婦様も増えているようです。
と思うかもしれませんが、封筒という入れ物より気持ちや中身が大事ですよ。
ただし、目上の方や上司などの場合は、しっかりした封筒もしくは水引がついている封筒が無難です。
100均のアイテムとアプリで作ろう!
最近の結婚式では、「お車代」や「お礼」の封筒をおしゃれにDIYする新郎新婦様が増えています。
今回は、表書きにあたる部分を帯のように巻き付けるDIYをご紹介します。
100均の材料とパソコン(スマホ)とアプリでオリジナルの封筒が作れるので、ぜひ実践してみてください。
用意するもの
- トレーシングペーパー
- 封筒
- のりor両面テープorシール
- カッター
- パソコンもしくはスマホ
- インクジェットプリンター
- Canvaアプリ
作り方 |
Canvaという無料のアプリを使い、実際に作ってみたので参考にしてください。
手順
- デザイン作成からA4文章を選択
- 素材から3分割のグリッド選択
- 背景を白に変更し、グリッド幅を調整
- 素材から好きな柄を選ぶ
- テキストで文字を入力
- 色の変更
- 素材が完成したら印刷
- 封筒に巻く大きさにカット
- 封筒に巻き付けたら裏をのりづけして完成
今回の作成では、通常のコピー用紙を使って印刷しました。
表書きは「お車代」や「お礼」と書かずに、イラストで載せるとポップな印象になります。
トレーシングペーパーで印刷したら半透明のため、封筒に印字されている結び目が透けてさらにかわいくなります。
番外編!ロフトで発見おしゃれな封筒
番外編では、ロフトで見つけた封筒をご紹介します。
ロフトにもお祝儀袋専用のコーナーがあり、豊富なラインアップと豪華なデザイン性の高い素敵な封筒がたくさんありました。
結婚式までに時間がある人は、一度足を運んでみてください。
その中でも今回ご紹介をしている「お車代」と「御車料」ののし袋とポチ袋を見つけました。
金額が200円~400円ほどで、2,3枚入っています。
お車代の封筒は結婚式用のお祝儀袋やポチ袋でOK
そうなんです。結婚式の「お車代」ってわからないことだらけですよね。
お車代=交通費と思いがちですが、お車代には結婚式に出席してくれたゲストに対して、感謝の気持ちを込めて渡す「お礼」も含まれています。
結婚式のお車代は全員に渡すものではなく、お世話になった方や遠方の方が対象です。
お車代やお礼を渡す相手と相場
主賓や特別なゲスト、受付係などに対して交通費に関係なくお礼としてお車代を渡します。
そのためには、事前リストを作っていることをおすすめします。
渡す相手 | 相場 | 渡す人 |
仲人、媒酌人 | 10,000円~30,000円 | 両親 |
主賓、乾杯 | 10,000円~30,000円 | 両親 |
ゲスト司会者 | 20,000円~30,000円 | 両親 |
遠方ゲスト | 交通費の半額~全額 宿泊・交通チケット |
両親もしくは受付 |
受付係・余興・スピーチ | 3,000円~5,000円 (現金or品物) |
新郎新婦 (後日) |
リングボーイやフラワーガール | 1,000円~3,000円 (お菓子など) |
テーブルに置いておく |
主賓・乾杯を依頼したゲスト |
主賓・乾杯をお願いしたゲストへは、10,000円程度を目安に準備しましょう。
万が一、お願いしているゲストが遠方の場合は、お礼+交通費で10,000円以上を準備しておくと安心です。
渡す際は、受付後に目立たない場所で、両親から渡すと良いですが、難しい場合は受付の方に頼んでおきましょう。
司会を依頼したゲスト |
司会を依頼したゲストは、打ち合わせやリハーサルなど負担が大きくなってしまうので、少し多めの20,000円~30,000円準備しましょう。
遠方からのゲスト |
遠方からのゲストに対しては、本来であれば交通費を全額負担することが理想ですが、難しい場合は半額程度でも大丈夫です。
招待する際に、どの程度まで負担できるかをお伝えしておくと良いですね。
遠方の家族や親族であっても、お車代を用意するのがマナーです。
ですが、親族間の暗黙のルールで辞退する場合もあるので事前に両親に確認しておきましょう。
受付・余興・スピーチを依頼したゲスト |
受付やスピーチ、余興は、新郎新婦の特に仲の良い友人に依頼することが多いはずです。
現金で渡す場合は、受付前に両親から、品物を渡す場合は、後日2人から直接渡すと良いでしょう。
リングボーイやフラワーガールを依頼したゲスト |
結婚式のお手伝いをしてくれた子どものゲストには、お菓子やオモチャなどを渡すことが一般的です。
事前に、子どもの両親に何が好きか確認して準備すると良いでしょう。
お車代の金額を決めるポイント
「お車代」の相場がわかったら、次はお車代のマナーと注意点をご紹介します。
- お車代はキリの良い金額にする(偶数でもOK)
- 同じ条件のゲストの金額は合わせる
- 金額に見合った封筒に包む
- お車代を用意すると事前に伝える
お車代はキリの良い金額にする |
お車代はキリの良い金額で包むのがマナーなので、半端な金額になる場合は、少し上乗せしましょう。
お祝儀と違い、お車代は偶数になっても問題ありません。
同じ条件のゲストの金額は合わせる |
ゲスト同士が同じ条件の場合は、お車代の金額も合わせます。
後日ゲスト同士でお車代の話になった場合、失礼にあたるので金額を変えることは避けましょう。
金額に見合った封筒に包む |
祝儀袋にはさまざまな種類があるため、金額に見合った封筒でお渡しするように準備しましょう。
お車代は、新札でお渡しするので事前に準備が必要ですよ。
お車代を準備すると事前に伝える |
遠方から来てくれるゲストには、ご祝儀と別で交通費や宿泊費が発生します。
そこで、事前に『心ばかりですが、お車代をご用意します』や『交通機関チケットや宿泊先を郵送する』とお伝えすることもおすすめです。
お車代の包み方と封筒選びの注意点
お車代を包む場合、金額によって使用する封筒が変わります。
封筒 | 金額 | 封筒 |
---|---|---|
ポチ袋 | 5,000円~10,000円 | |
ご祝儀袋 | 10,000円 | |
結びきり あわじ結び |
20,000円~30,000円 | |
あわじ結び 輪結び 日の出結び |
50,000円~100,000円 | |
檀紙で鶴や亀・松などの飾り付き | 100,000円以上 |
ポチ袋の場合 |
お札を表向きに置いたら、左側→右側の順に三つ折りにします。
ポチ袋の表側を自分の方に向け、三つ折りにたたんだお札をそのまま入れましょう。
ご祝儀袋の場合 |
縦封筒の表とお札の表を合わせ、肖像画が上側にくるようにしてお札を入れます。
封筒の表書きは「お車代」・「お礼」とし、両家から渡す場合は両家の名字を、新郎新婦様それぞれから渡す場合は、依頼した側の名字を記入します。
新婦様は、旧姓で記名するので注意しましょう。
蝶結びは注意
お車代をご祝儀袋で準備する際、「蝶結び」は使ってはいけません。
蝶結びは「何度でも結び直す」ということから、再婚や離婚を連想させてしまいます。
1度きりの意味がある「結びきり」を選びましょう。
結婚式のお車代についての筆者の体験談
結婚式だからと遠方の友人を招待したとき、友人から「交通費は準備してもらえる?」と相手から言わせる立場を経験しました。
友人からその言葉を言われるまで、私は何も考えていなかったこと、友人に気を使わせてしまったことを後悔しました。
冠婚葬祭にはそれぞれ「お車代」が必要であるということを頭の片隅にでも覚えていてください。
お車代の封筒は葬儀・法事のときは白の無地を使おう!
葬儀・法事のときに必要になるお車代は、基本的には僧侶に渡すものです。
僧侶を送迎した場合や寺院で行った場合や、葬儀に来てくれた親族にはお車代は必要ありません。
葬儀は、招待してきてもらうものではなく、故人とお別れするために駆けつけるものだからです。
ただし、親族間でお車代に決まりがある場合もあるので、親族の意見を聞いて習慣にならいましょう。
お車代を入れる封筒と相場(葬儀・法事編)
お車代を包む封筒は、白色の無地の封筒が一般的です。
封筒は、袋ののりづけをしてもしなくてもかまいませんが、のりづけをする場合は、「〆」を書くのを忘れないようにしましょう。
中袋があるタイプの袋を使う場合は、のりづけをしなくても大丈夫です。
お車代の相場は、5,000円~10,000円といわれています。
タクシーなどで来られる場合は、往復の料金にプラスしてキリのいい数字でお渡しするようにします。
僧侶が遠方からくる場合は、事前に寺院側もしくは葬儀社に相談して決めておくといいです。
お車代の表書き
葬儀や法事の「お車代」表書きの書き方についてご紹介します。
濃墨で記入する |
葬儀の際の香典袋に名前を書く際は、薄墨を使用しますがお車代の濃墨を使用します。
薄墨を使用する意味合いとしては「故人を思って涙で墨が薄まった」ことが由来です。
そのため、お車代は感謝を伝えるものなので濃墨で記入しましょう。
表書きは下に自分の名前を書く |
封筒の表書きの上には、「御車代」もしくは「お車代」と書き、表書きの下には、自分の名前を記載します。
葬儀時は、喪主の名前もしくは「○○家」と表記することもあります。
ただし、地域や宗派によっては名前を書くことで「不幸が重なる」とされてしまう場合もあります。
地域に詳しい親族や葬儀社に確認することをおすすめします。
お車代のお札の入れ方 |
お車代として包むお札は、香典とは違い明確なルールはありません。
お札の向きや新札などにマナーはないですが、最低限お札の向きをそろえて包むようにしましょう。
お車代の渡し方とタイミング
お葬式の際、お車代をお渡しするタイミングは、厳密にルールが定められているわけではありません。
基本的には、お葬式後のタイミングであることが多いです。
僧侶にお渡しするお布施やお車代を封筒で直接手渡しすることは、マナー違反になるので注意しましょう。
そのため、お盆の上に載せて渡すのが一般的な渡し方ですが、お盆がない場合は、袱紗(ふくさ)の上において渡すこともできます。
事前に、お盆や袱紗(ふくさ)があるかを確認しておきましょう。
お盆の上に、お布施とその下にお車代をおいて、僧侶が帰宅する際に表書きが僧侶から見て正面になるように置いて渡します。
その際に、僧侶へお礼のあいさつと一緒に渡しましょう。
【本日は、ありがとうございました。お布施をお納めください】
まとめ
- お車代の封筒は100均にオシャレでかわいいものがたくさん売っている
- 100均でそろう道具を使ってオリジナル封筒が簡単にできる
- 結婚式でお車代やお礼を渡す相手と相場が決まっている
- お車代を包む封筒は金額によって違うので注意が必要である
- 葬儀・法事で使うお車代は僧侶に対してだけである
- 葬儀・法事で使う封筒は、白色の無地(郵便番号枠のないもの)である
お車代の封筒は、100均やロフトでたくさんのデザインを取り扱っています。
包む金額に見合った封筒でお渡しするのがマナーになります。
親しい友人には、手作りの封筒で贈るのも人気なので、時間に余裕がある方はぜひチャレンジしてみてください♪