オシャレで環境に優しい、近年注目されている暖房器具のペレットストーブですが、どのような特徴があるか知っていますか?
ペレットストーブは、電源付タイプだと自動排気ファンが付いており排気筒を設置することで、煙突なしで付けられます。
また、電源なしタイプは、煙突の設置が必要になり、その他細かい調整など手動ですることになります。
ペレットストーブの燃料は、再生利用した木材チップの木質ペレットで煙や灰も少なく環境に優しいことが特徴です。
本記事では、ペレットストーブの魅力や煙突なし・ありのメリット・デメリットについて解説していきます。
目次
ペレットストーブは煙突なしで設置可能!選ばれる理由
ペレットストーブに、煙突なしというのはあながち間違いではありません。
軒の上まで立ち上げる煙突は不要ですが、屋外に排気を出せる排気筒もしくは排気管は必要になります。
そのため、ペレットストーブを検討している方は、本体の設置工事と排気筒(排気管)の工事が必要となります。
薪ストーブよりは手間のかからないストーブですが、エアコンや石油ストーブよりは、手間のかかるペレットストーブです。
この章では、ペレットストーブのメリットとデメリットを紹介します。
ペレットストーブのメリットは?選ばれる魅力
暖房器具の購入を検討している方で、ペレットストーブが気になっている人もいると思います。
ここでは、ペレットストーブのメリットである選ばれる4つの魅力を紹介しますね。
- 高い暖房効果と快適性
- 再生可能な燃料
- 炎の揺らめき
- 住宅街でも設置可能
では、1つずつ解説していきます。
1.高い暖房効果と快適性 |
ペレットストーブは炎で熱を出すため、遠赤外線効果で建物全体を暖める効果があります。
結露もなく、室内においても匂いが少ないので人だけでなくペットにも優しい暖房器具です。
ペレットストーブの炎による遠赤外線効果で、体の芯からしっかり温めることができます。
2.再生可能な燃料 |
燃料である木質ペレットは、間伐材や製材所から出るかんな屑やおが屑、樹皮や枝などが原料です。
再生可能な気を最大限に利用することで、エネルギーの地産地消と森林再生への貢献など、さまざまな効果があります。
限られた資源を最大限に利用するので、CO2排出量の削減にもつながるため、環境に優しい暖房器具と言えます。
3.炎の揺らめき |
ゆらゆら揺れる炎には、癒しの効果があります。
「火」の持つパワーは、悪いものを燃やしてくれる浄化作用や空気の揺らぎを肌で感じリラックス効果があります。
4.住宅街でも設置可能 |
ペレットストーブは、屋根の上まで出る大きな煙突なしで設置が可能で、燃焼中には煙がほとんど出ないため住宅街にも設置可能なのです。
灰や排気筒の掃除も簡単で、燃料管理が楽な点も魅力になります。
ペレットストーブの導入にはデメリットも!
ペレットストーブは、選ばれる魅力のメリットだけでなく導入に当たりデメリットも出てきます。
ここでは、ペレットストーブのデメリットを5つ紹介しますね。
- 導入時のコストが高い
- メンテナンスが必要
- 稼働音が大きい
- 設置場所が変えられない
- 燃料置き場が必要
では、1つずつ解説していきます。
1.導入時のコストが高い |
ペレットストーブ本体は、国内メーカーでも一般的に20万円~30万円(税込)、海外製だと70万~100万(税込)とかなり高額のものがあります。
それに合わせ、壁に排気筒(排気管)の設置工事も必要になり、その費用は最低でも10万円(税込)からかかります。
ランニングコストとしては、他の暖房器具と比較すると決して安いわけではありません。
2.メンテナンスが必要 |
ペレットストーブは、日々のメンテナンスと少しコストがかかります。
ストーブ周囲の掃除や灰のかき出しなど日常のお手入れと、オフシーズンには、排気筒(排気管)の掃除も欠かせません。
日々のお手入れには、刷毛での掃除や専用の集塵機(しゅうじんき)で灰を吸取り、排気筒(排気管)は点検と合わせ業者に依頼する事もあります。
ペレットストーブには、電源があるものとないものがあり、電源があるものは数年に1度モーターの交換が必要になります。
メンテナンスには、手間とコストがダブルでかかります。
3.稼働音が大きい |
電源があるペレットストーブは、モーターでファンを回すので、扇風機のような稼働音がします。
音の感じ方には、個人差があるので事前に確認が必要です。
4.設置場所が変えられない |
ペレットストーブには、排気筒(排気管)が必要になるため、設置場所は壁際や家の隅に限定されます。
そのため、気軽に移動することができず、模様替えなどが難しいです。
5.燃料置き場が必要 |
燃料である木質ペレットは、地域によっては、簡単に手に入れることができません。
そのため、ストックしておくことが大事になり、木質ペレット燃料を置けるスペース確保が大事になります。
木質ペレットは湿気ると使えなくなるので、屋外にだしっぱなしや水気の多いところには保管はできません。
1時間(最小火力)で約0.5Kgのペレットを消費します。
1日10時間(最小火力)で使用した場合、約5Kg消費する計算になるので、1カ月だと約150Kg必要になります。
木質ペレットは、10kg単位の販売が多いので、1か月分だと約15袋を保管できる場所が必須になります。
ペレットストーブには電源不要タイプで屋外用もある!
ペレットストーブには、電源不要タイプのものがあり、停電時や屋外で使用できる暖房器具です。
停電時に使用できる暖房は、薪ストーブや石油ストーブ・カセットガスストーブがあげられますが、ペレットストーブもあるのです。
電源不要のペレットストーブの種類とメリット・デメリットを解説します。
電源不要のペレットストーブは3種類ある!
電源不要のペレットストーブは、大きく3種類あります。
- 煙突が必要な屋内用
- 屋外用
- アウトドア用のコンパクトなもの
では、1つずつ解説していきます。
1.煙突が必要な屋内用 |
電源不要なペレットストーブは、ドラフト(煙突内の上昇気流)による燃焼と排気が必要のため、煙突が必要になります。
その分、排気筒(排気管)は不要になります。
無電源ペレットストーブの特徴として、燃料の供給時や排気・送風ファンの音などの稼働音がないため、静かです。
2.屋外用 |
移動式の屋外用ペレットストーブは、設置工事の必要もないものになります。
キャスター付きで移動も楽々、好きな場所で利用できることと、ペレット二次燃焼システムで煙が出ずにおいも心配ありません。
イベントや店舗向けと言えるものになります。
引用 エコレットカンパニー
3.アウトドア用のコンパクトなもの |
キャンプやアウトドアで使用ができるポータブルタイプからコンパクトに持ち運べるロケットストーブがあります。
【ユニフレーム】UFペレットストーブ |
組み立て式で、炉内にすべての部品が収まるコンパクトさが特徴です。
ペレットストーブは暖房器具ですが、調理もできる優れもので、固定ロープがついているため、キャンプや屋外でも安心して使用できます。
テント内利用でも煙や臭いがなく、完全燃焼のため灰も少なく片付が簡単です。
引用 YouTube
【スモークハウスプロダクツ】ミミモト ペレット クック ストーブ |
内臓バッテリーで稼働できる送風ファンを搭載、充電式で電源がなくても外で利用ができるペレットストーブになります。
クックストーブ(調理可能)なものでありながら、暖も取れる優れもののペレットストーブです。
電源不要のメリットとデメリットとは?
電源不要ペレットストーブのメリット・デメリットを紹介します。
- 電気代がかからない
- 停電時に備えておくと安心
- 排気ファンの音がないので静か
電源不要ペレットストーブは、キャンプなどに利用もでき、停電時の備えにもなって、すごくいいですね。
- 煙突の設置が必要
- 手動着火
- 温度調節やタイマーのコントロールができない
屋内で使用する際は、煙突の設置が必要なので設置工事費や維持費などのコストがかかりますね。
手動着火、手動温度調整が少し大変かもしれませんが、それも醍醐味の一つかもしれません。
ペレットストーブの燃料代は薪ストーブより安い!?
ペレットストーブの燃料代は、どのくらいかかるか心配ですよね?
結論から言うと、木質ペレットは薪の燃料代より安く済みます。
どちらかというと、ペレットストーブは、着火時に電力も使用するので電気代もプラス掛かりますがそれほど変わらないと言えます。
そして、ペレットストーブは、他の暖房器具と比べて高いエネルギーを生み出しますが、すべてを熱に変えられるわけではありません。
では、具体的な木質ペレット価格と薪ストーブの燃料代を比較してみましょう。
ペレットストーブの燃料代
木質ペレットは、10Kg500円程(税込)で販売されております。
1時間(最小火力)で約0.5Kg、1時間(最大火力)で約1.4Kgのペレットを消費すると考え、1日10時間でそれぞれ利用した場合を計算します。
1時間(最小火力) | 1時間(最大火力) | |
---|---|---|
1時間当たり | 約0.5Kg | 約1.4Kg |
1日10時間 | 約5Kg | 約14Kg |
1カ月(30日) | 約150Kg | 約420Kg |
1カ月の燃料代 | 約7,500円(税込) | 約21,000円(税込) |
※金額はあくまで目安になるので注意が必要です。
ペレットストーブは、上記の木質ペレット料金にプラス消費電力代がかかります。
着火・木質ペレット燃料送り出し・排気ファン・送風ファンなどに電力を使用しているためです。
薪ストーブの燃料代
薪ストーブの1日に必要な薪の量は、燃焼性能や薪の樹種により差が生じますが、2~3束程度と言われています。
薪の調達方法や薪の樹種によっては、値段が異なりますが購入する場合、1束4~5Kgで600円(税込)程度です。
それが、1日2~3束程利用すると、1日1200円(税込)からになる計算ですね。
1日2束×1カ月(30日)利用すると36,000円(税込)になり、ペレットストーブより高い燃料代になります。
まとめ
- ペレットストーブには、煙突の設置は不要だが、排気筒(排気管)設置が必要である
- ペレットストーブは、暖炉のような暖かみがあり癒し効果もある反面、導入時のコストが掛かる
- ペレットストーブには、電源不要タイプがあり停電時や屋外でも利用ができる
- 電源不要タイプのデメリットは、すべて手動で点火や温度調節が必要である
- ペレットストーブの1カ月に使用する燃料代は、約7,500円(税込)からである
- ペレットストーブの燃料代は、薪ストーブより安く済むこともある
ペレットストーブの、煙突のありなしが、電源の要否により異なることがわかりました。
それぞれ、メリット・デメリットがありますが、あなたの家に合わせたペレットストーブを選んでみてくださいね。