あなたは登山をする時に食べ物を持っていきますか?
お昼をまたぐ場合ですと、昼食などの食事を食べることは想像できるかもしれません。
しかし、登山ではエネルギー補給のための「行動食」は、持ち物として欠かせないアイテムとなっています。
登山でエネルギー補給するための食べ物は、一口ずつ食べられて栄養価が高い物がオススメです。
エネルギーが補給できないと血糖値が低下し、身体が動かなくなってしまい、せっかくの登山が台無しになりかねません。
登山に行くときには持ち物を見直して、エネルギー補給に必要な食べ物を持ってこまめに食べることを意識しましょう。
この記事では、登山の持ち物に食べ物が必要な理由と、オススメの行動食や登山に必要な持ち物などを紹介します。
目次
登山の持ち物に食べ物は必要!選び方とオススメ5選
登山に行くときのエネルギー補給として、持ち物に食べ物を入れましょう。
エネルギーが不足になると「シャリバテ」という、身体が動かなくなる症状に陥ってしまうことがあります。
ここでは、どんな食べ物を持っていくのが良いのか、選び方に4つのポイントがあります。
【行動食の選び方のポイント4つ】
- 栄養素が多く取れる
- 保存性が良い
- 食べやすい
- 携行性が良い
この4つのポイントをおさえて、登山でのエネルギー補給に適した食べ物を選びましょう。
1.栄養素が多くとれる
登山では多くのエネルギーを消費するので、多くの栄養素がとれる食べ物を選びましょう。
登山をするときに必要な栄養素を表でまとめてみました。
栄養素名 | 概要 |
---|---|
糖質 |
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脂質 |
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タンパク質 |
|
ミネラル |
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ビタミン |
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塩分 |
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身体を動かすにはエネルギーが必要になりますが、栄養素によってはエネルギーに変わるのに時間がかかる物もあります。
2.保存性が良い
持ち物に入れて登山をするなら、傷みにくく保存性が良い食べ物がオススメです。
夏は特に気温が高いので、傷みやすい食べ物は持っていかないようにしましょう。
傷んだ食べ物を食べてしまうと、腹痛など体調不良になってしまい、登山どころではなくなってしまいます。
賞味期限が短い物や、常温で保存ができない物を持っていくのはやめておきましょう。
3.食べやすい
登山のときに食べる「行動食」は、普通の食事と考え方が違います。
普通の食事であれば、みんなでレジャーシートを敷いてご飯を楽しみながら食べる目的があります。
しかし行動食は登山中に大量に消費するエネルギーを補うために、こまめに摂取する必要があります。
食べるときに取り出すのが面倒なものは避けて、一口で食べられるような食べ物がオススメです。
4.携行性が良い
登山は急な山道を登ったり下ったり、ハードな動きをします。
サイズが大きい食べ物や、必要以上の量の食べ物を持っていくと荷物が重くなるので、軽量でコンパクトな食べ物にしましょう。
また、食べおわったあとのゴミを捨てるのはマナー違反です。
なるべくゴミが出ないような食べ物を選び、ゴミを入れる袋などを持ち物に入れておきましょう。
ジップロックやタッパ―、ペットボトルなどにあらかじめ袋から出した食べ物を入れておくとゴミも少ないので便利ですよ。
登山の持ち物に加えたい食べ物5選
以上のポイントを踏まえて、登山の持ち物にオススメの食べ物を5つご紹介します。
バランス良く栄養素を取り入れるために、何個か合わせて持っていくことをオススメします。
登山中の疲れで食欲がないときでも口に入れやすく、取り出して飲みやすいです。
ゼリー飲料は水分補給と栄養補給が同時にできて、エネルギー補給も即効性があるので、行動食として優れています。
様々な味があるので、自分の好きな味を選べるうえ「ビタミン」や「マルチミネラル」など栄養素別で売られている物もあります。
ただし、意外と重量があるのでたくさん持っていかずに2、3個程度にしておきましょう。
ナッツ類は脂質を多く含んでいる食べ物で、カロリーと栄養価が高く保存性も高いです。
スーパーやコンビニなどで売られている、ミックスナッツがオススメで、塩味があれば塩分も補給できます。
ドライフルーツはフルーツの栄養素をそのまま取り入れることができ、糖分も多いのでエネルギー源として優れています。
重量もなくサイズもコンパクトなので、携行性もバッチリです。
気温に影響されることもなく、水分がないので冬でも硬くなりすぎず、長期保存が可能な食べ物です。
高カロリーで糖質と脂質も多く含まれるチョコレートは行動食として優れています。
また、リラックス効果もある食べ物なので疲労回復の手助けになるでしょう。
気温が高いと溶けてしまうのが難点ですが、溶けにくいチョコレートやチョコが含まれるスティックバーなどを選ぶと良いです。
ナッツと一緒になったチョコレートを選ぶと、ナッツの栄養素も取れるのでオススメです。
引用 森永製菓株式会社公式HP
疲れたときに甘い物が欲しくなるのは、ブドウ糖が足りていない証拠です。
実はラムネは90%のブドウ糖でできているお菓子です。
ブドウ糖は脳の働きを正常にする効果があり、脳の活動を維持するための重要な栄養素となっています。
ブドウ糖が不足すると、脳がエネルギーを生み出せなくなり思考能力と集中力の低下につながります。
登山の持ち物初心者編!あると便利なグッズも紹介
これから初めて登山をするという初心者にとって、必要な持ち物が分からないという問題があります。
どんな服装で行けばよいのか、あると便利な物はあるか、初心者向けに登山の際に必要な持ち物を解説していきます。
服装は防寒対策をしっかりしよう
登山をするときの服装のポイントは4つあります。
【服装のポイント】
- 速乾性がありストレッチ性のある長袖長ズボン
- 防水性の登山靴
- 防水性の帽子
- 手袋があると安心
転倒などによる怪我やヒルなどの虫から皮膚を守るためにも、長袖長ズボンで行くことをオススメします。
登山では汗を吸収するアンダーウェア、体温調節のためのミドルレイヤー、雨風をしのぐための防水性のアウターの重ね着が基本です。
標高が上がれば、夏でも地上より10℃以上下がることがあるので、肌を出すような服装はやめておきましょう。
山は天気が変わりやすいので、最初は晴れていても途中で雨が降ってくる可能性もあります。
舗装されていない山道を歩くのと、雨が降ったときのために防水性のある登山靴を着用するのがベストです。
また、日差しから頭や顔を守るために帽子も着用しましょう。
バッグはリュックサックで中身はコンパクトに
登山のときの、持ち物を入れるためのバッグは必ずリュックサックにしましょう。
山道を登るときや、転倒したときのために両手はあけておきます。
登山初心者が陥りやすい事例として、必要以上の荷物を持っていってしまう場合があります。
荷物が増えてしまうと、荷物の重さで身体が疲れてしまうので、必要な物を厳選してなるべくコンパクトにまとめましょう。
【登山のときの必要最低限の持ち物】
- 水分補給用の水筒もしくはペットボトル
- 登山用地図
- 軽食・非常食
- ごみ袋
登山では汗を大量にかくので、水分補給用の水分は最低でも1リットルは持っていきましょう。
また、水分と同様にエネルギーも大量に消費するので、行動食などの軽食を持ってこまめにエネルギー補給をしてください。
登山中のルートや休憩場所を把握するためにも、登山地図があれば持っていきましょう。
スマートフォンなどのアプリで見れる物もありますが、山は電波が通らない場所もあるので地図を持っていくのをオススメします。
ゴミを山に捨てるのはマナー違反ですので、自分が出したゴミを必ず持ち帰るように、ごみ袋を持っていきましょう。
あると便利な登山の持ち物
登山は山を登る楽しさがありますが、危険も多くあります。
そんな危険に遭遇したときにあると便利な持ち物を紹介します。
登山をするときの場所や登山の時間などを考えて、必要な物を持っていきましょう。
【あると便利な持ち物】
- ヘッドライト
- トレッキングポール
- 健康保険証(コピー)
- 携帯電話・バッテリー
- サングラス
- 日焼け止め
- 虫よけスプレー
- 常備薬
山は明かりがないので、日没まで山を降りることができなければ、あたりは真っ暗で何も見えなくなります。
下山までに時間がかかる場合はヘッドライトがあると、日没を過ぎても両手をふさぐことなく道を照らしてくれます。
また、過酷な山道を登るのに支えになってくれるトレッキングポールは、体力に自信がない人にオススメです。
もし途中で怪我をしてしまったり、腹痛や頭痛などが起きてしまったときのために、薬などを持っていくと便利です。
登山の持ち物は雨対策をしっかりしておこう
山は天気が変わりやすいです。
途中で雨が降ることも考えられるので、持ち物は雨に降られても大丈夫なように対策をしておきましょう。
服装は基本的に防水のものがオススメ
アウターはもちろん、靴や帽子、手袋なども防水性だと突然雨が降っても安心です。
しかし、レインウェアを着ての登山だと熱がこもってしまい、汗をかきやすくなります。
最初から雨中での登山だと分かっている時は薄手のインナーや速乾性のあるインナーを着用しておきましょう。
リュックを保護するためにザックカバーなどを付けるのもオススメですが、物が取り出しにくくなる欠点があります。
防水性のリュックにして、中の持ち物はビニール袋やジップロックなどに入れておくと、中身まで濡れる被害を抑えられますよ。
雨の登山での4つの危険
初心者はもちろん、慣れていない山に挑むときは雨の状況をみて、場合によっては中止を決断する必要があります。
雨の中登山をするときの危険が4つあるので、もし登山のときに雨が降ってしまったときのためには覚えておきましょう。
【雨の中の登山の危険性】
- 低体温症
- 滑りやすくなる
- 川が増水する
- 遭難する可能性が高くなる
雨が降って身体が濡れると、体温がどんどん奪われていきます。
体温が下がり過ぎると低体温症になり身体が震え始め、最悪の場合死に至ることもあります。
登山中はすぐに身体を温めたり、病院に行ったりすることができないので、雨に備えて防寒対策をしっかりしておきましょう。
舗装されていない山道は、雨が降れば濡れて落ち葉や石、木などで滑りやすくなります。
ぬかるみにはまったり濡れている落ち葉に滑ったり転倒して、大きな怪我につながる可能性も。
雨の登山の時は滑らないようにトレッキングポールや枝などを使って対策しましょう。
また、雨により川や沢が増水し、氾濫している可能性があります。
地図などで川や沢の場所を確認し、なるべく近づかないようにしたり迂回ルートに変更したりしましょう。
天気予報で山の天気を確認しよう
登山では雨が降ると土がゆるんで、土砂災害になる可能性が高くなります。
土砂災害に巻き込まれないようにするためにも、天気予報は登山の1週間前からチェックしておくようにしましょう。
晴れていても、土の中に水分が多く含まれていると、地面がゆるんで崩れることもあるので、天気のチェックは重要です。
雨が断続的に降り続いていたり、1週間以内に大雨が降っていた場合、土砂災害が起こる可能性が高くなります。
まとめ
- エネルギー補給の食べ物を選ぶポイントは「栄養素が多く取れる」「保存性が良い」「食べやすい」「携行性が良い」
- 登山をするときは防寒対策と、雨が降ったときに備えて防水性の服装がオススメ
- 持っていくバッグはリュックにして両手をあけて、重くならないように持ち物はコンパクトにまとめる
- 登山する場所や登山時間を考えてヘッドライトや常備薬などの使える物を持っていくと良い
- 山は天気が変わりやすく、雨特有の川増水や滑りやすくなるなどの危険があるので、対策はしっかりしておく
- 土砂災害に巻き込まれないようにするため、山の1週間以内の天気予報をチェックして、雨の状況を確認しておく
登山は周りの景色をみながら、みんなでわいわい美味しい食事を食べるのが楽しいです。
ですが、その楽しみとは反対に危険が伴うのも事実で、登山をするときはどんな危険があるのか理解することが必要ですね。
ぜひ、登山の持ち物には軽食を入れて登山中にこまめにエネルギー補給をして、バテることを防ぎながら登山を楽しみましょう。